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日本ミネルヴァ光学　　投稿者： ガラクマ 投稿日：2017/06/01(Thu) 23:07 No.10631

　ちょっと前から調べてるんですが、なかなか情報がないメーカー(?)さんです。
ただ、御三家活躍以前に、相当しっかりしている印象をうけます。
情報を書き置きますので、突っ込みお願いします。

先週、国会図書館で昭和16～25年あたりの科学画報（欠番あり）を調べてきました。　
初めて科学画報に広告が出たのは昭和18年5月。なんと五藤光学もダウエルもとうに広告を止めている戦時中（写真1枚目）。
戦後は、昭和23年８月から２５年１月まで科学画報の毎号に広告がでておりましたが、そのごプツっと無くなりました（というか、26年以降は調べてませんが・・）

屈折望遠鏡のカタログを添付します。

[管理者修正]

Re: 日本ミネルヴァ光学　　エド - 2017/06/02(Fri) 03:29 No.10632

これもまた面白いテーマです。
ミネルバというネーミングから察するに、「教育用」というコンセプトでしょうか。。。
戦前の住所”中野区大和町”は今の高円寺北の早稲田通りあたりです。
戦前はかなり場末感漂っていたと思います。
戦後、世田谷区松原4丁目に移っていますが、ここも住宅街で、梅が丘駅近くなら商店もちらほらあっただろうと想像されるエリアです。
戦前は板橋の光学工業エリアにほど近く、戦後は五藤光学（桜新町）や日本精光（野沢）などの”世田谷派”のエリアに移っています。
１９５０年代前半の大卒初任給は６０００円くらいだったようで、ユニバースのシリーズはほぼ同額です。
ミネルバと言っても、とても学生さんに買える値段ではなかったでしょう。。。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 NGC1999 - 2017/06/02(Fri) 22:41 No.10633

「ミネルヴァのフクロウは夕暮れに飛び立つ・・ミネルヴァは智の女神、フクロウはその象徴」
これをいちばん最初に聞いたとき、”天キチの星への思いが夕暮れに花開く”ことを言っているのではないかと勘違いしてしまいました！？
それはそうと、架台はウラノス号に似ていますが、合焦部がラックピニオンでなくて、遊動環式微動装置（と見えますが、ヘリコイド？）また、ネオユニヴァース号では彗星捜索という言葉も見られ、なかなかの通好みとお見受けしました。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 ガラクマ - 2017/06/02(Fri) 23:07 No.10634

関東に通うことが多くなりましたが、生まれが四国、関西までは守備範囲ですが、東京、関東は地理に疎く、エドさんのコメントが大変参考になります。昔望遠鏡メーカー地図とか作ってみたいと思います。

　昭和24年の科学画報、日本精光（ユニトロン）も出てきました。五藤光学はこの時期まだ控えめです。

[管理者修正]

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 NGC1999 - 2017/06/03(Sat) 09:05 No.10635

みなさん　おはようございます

戦前戦後の自作望遠鏡が載っているアルバムに、Ｒ型反射望遠鏡に似た写真がありました（1950.8の数字が見えます）。
接眼部、ファインダー、鏡筒窓等がそっくりです。ただ経緯台アーム部、上下微動竿の横棒等はちょっと違います。
注目したのは、反射鏡筒への斜鏡金具の取付部、自作三脚へ既製品を載せていること、そして精悍な少年の履物！

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 ガラクマ - 2017/06/03(Sat) 21:19 No.10636

NGC1999さん。よく見つけられましたね。
もしPCに画像があっても、それから選び出してくるのは、最先端AIソフトなみと思います。

確かに、よく似てます。1950年（昭和25年）でしたら、まさしくミネルヴァ光学の設計図に基づき同社のパーツを使った自作品ではないでしょうか。
パーツカタログの反射部品関係のページを添付します。経緯台のフォークマウントとかは売ってなかったようです。

[管理者修正]

Re: 日本ミネルヴァ光学　　エド - 2017/06/06(Tue) 03:59 No.10637

ガラクマさまがアップされた戦後のミネルバのカタログは興味深い内容です。
①大阪にも営業所があった
②自作派に部品を売るために、反射鏡筒の設計図まで販売していた
当時ラジオもそうでしたが、完成品より自作が流行りはじめ、秋葉原がラジオ部品街として栄え始めた頃と重なります。
しかし、その部品もラジオの部品に比べると随分高価な感じがします。
立派な鐘突堂のある地方の裕福なお寺さんの子息しか買えないかったでしょう。
ところで、日本精光でも小口径ニュートン反射を販売していたとは知りませんでした。
その反射主鏡もり大きい屈折もるよ、というのがユニトロンらしいところではあります。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　原 - 2017/06/06(Tue) 21:38 No.10638

もう古いのでヤフオクでは過去ログが残っていないのですが、2014/02/14ごろ
http://yumarin7.sakura.ne.jp/tochbbs/joyfulyy.cgi?getno=1641
のNo.1641で
http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/176653242
というＰＯＲＡＬＥＸブランド（ユニトロンの輸出ブランド）の反射が出ていました。
部品の多くがユニトロンっぽいネジやつまみでした。ヤフオクの写真を保存したはずなのですが・・・見つからない・・・

Re: 日本ミネルヴァ光学　　エド - 2017/06/08(Thu) 02:03 No.10639

原様　　情報ありがとうございます。
たぶんミネルバもダウエル同様、個人の情熱によって戦前～戦後期間に活動した会社だと想像いたします。
ただ当時、あまりにも東京は〝空襲゛によって壊滅してしまい、生きるのがやっとという状態だったのが不運だったと思います。
そういうビジネス環境で、こういう「真面目な価格設定」ではやはり存続しえなかったのではないかと想像いたします。
精光はアメリカに市場を見出し、五藤光学は理振法に乗って「学校」に市場を見出したのではないかと想像しています。
自社ドメインとしての立ち位置を決めかねていたのがミネルバの敗因かもしれません。
いずれにしても、無知な者の想像にすぎません。
どなたか当時のミネルバをご存じな諸先輩の書込みを熱望する次第です。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 スークー - 2017/06/08(Thu) 19:07 No.10640

数年前にヤフオクで入手したミネルヴァ光学のユニヴァースＡ型です。

三脚はありません。
ベストフィットする格好良い三脚に載せてあげたいところです。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 ガラクマ - 2017/06/08(Thu) 21:07 No.10641

　スーク―さん。お待ちしておりました。
このスレ、前振りはスーク―さんお出ましを少し計算しておりました。
（みなさん、ごめんなさい）
現物を見たのは、スーク―さんの一品だけです。関わった方々はご存命でも相当御高齢、でもいらしたらお話を聞いてみたいものです。

　少しだけお付き合いがあられた古老こと斎藤さんのうんちくがありました。活字にしてみます。

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ミネルヴァ光学は何故ダメになったのか　　（斎藤　彰氏）

ミネルヴァ光学は察するところ第二の五藤光学を目指していた筈である。スタッフも多分五藤光学からの流れで構成されていたのではないか、と思う。会社も世田谷で、当時の五藤光学とそれ程離れていない。ミネルヴァ光学のねらったのは、その時の工業力にもよったと思うが、あくまでもキチンとした普及機であったと考えられる。ただ残念なのは、五藤光学が学校教育方面に戦前から根強い販売力を持っていたのに反し、ミネルヴァにはそれがなかったという事と、一般市場で販売するにしても、その市場がまだまだ成熟していなかったということである。
　ミネルヴァ光学の後に出たアストロ光学が、その成長を果たすために二度の倒産を経た事実を見てもそれが分かる。ミネルヴァ光学がいつ消滅したか、そのスタッフがどうなったのかその消息を知るものは誰もいない。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 青色つきこ - 2019/08/25(Sun) 11:17 No.11998

みなさま、こんにちわ。

こちらも、気になるので。
添付したのは、「眼鏡と光学」1949年1月号　(通番6号)に掲載されていたものです。

本社住所は、大阪です。事業所としては、大阪です。(日本年金機構の事業所住所は)
東京は営業所です。
因みに、アストロ光学、当然ですがアストロ光学工業も登録されています。
公表目的の範囲内ですから、決めつけはできませんが、日本テレスコープ、マクロ光学
は、ありませんでした。

日本ミネルヴァ光学については、調べたことはありませんでしたが、小島氏調査の
副産物として報告です。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 青色つきこ - 2019/09/07(Sat) 12:12 No.12012

みなさま、こんにちわ。

ミネルヴァ光学は、戦中はミネルヴァ光学器械製作所、戦後はミネルヴァ光学(株)に改名し再出発でしょうか。
ガラクマ様の記事No.10631中の「科学画報」1942年5月の広告もミネルヴァ光学器械製作所ですし。

添付した広告は、合名会社吉田幸三郎商店名でミネルヴァ光学器械製作所の製品セレス三号、60×天体地上両用
望遠鏡が掲載されています。"無収差新没色性器械"、新没色という表現は時代を感じさせます。
(「眼鏡光学新報」1943年2月号)

Re: 日本ミネルヴァ光学　　エド - 2019/09/07(Sat) 23:34 No.12013

青色つきこ様　皆様

その戦中の広告では、住所が本郷区本郷４丁目２０番となっています。
“本郷”と聞くと、ビビッときちゃいます。
そう、ダウエルも古い宣伝では本郷区本郷５丁目３５番地でした。
（本郷区は現在の文京区の一部です）
地図でみますと、両社はとても近所です。（徒歩１～２分程度）添付地図参照ください。

これは両社、まったくビジネス上関係ないと仮定しても、
顔見知りであっただろうことは間違いありませんね。

いや、ひょっとしたら何か関係があったのかもしれません。
偶然にしては近すぎます。。。

Re: 日本ミネルヴァ光学　　 ガラクマ - 2019/09/08(Sun) 23:45 No.12016

　すいません。このスレのTOPの科学画報の戦中の広告というのは昭和17年でなくて18年5月だったようです。申し訳ありません（修正しました）。戦中は変わりがありません。
ダウエルもダウエル光学器械製作所からダウエル光学(株)になったところ、別に販売会社を持っていたところと類似点があります。
近かったこともあり、何かと相談されてそうなった可能性もありますね。

ところで、青色つきこさんのご紹介の「眼鏡光学新報」1943年2月号の広告の望遠鏡、戦前の萩原製作所の望遠鏡と三脚が似ています。

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