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前原寅吉の望遠鏡　　投稿者： ガラクマ 投稿日：2020/03/29(Sun) 23:31 No.12249

先日、前原寅吉の望遠鏡を見てきました。

　前原寅吉は明治時代のアマチュア天文家で、1910年のハレー彗星回帰の時に、唯一彗星の日面通過を観測したアマチュア天文家として有名になりました。
ただ、満を持して観測を行っていた国立天文台が観測できなかった現象なので、公式には認められませんでしたが、海外では同様な観測に成功したというお話もあり、現在に至ってもその真偽は不明です。
ただ、山本一清博士のアマチュア天文家育成より前の明治時代の青森県のアマチュア天文家。どんな望遠鏡を使っていたか興味津々でしたが、それが現存するということで、機会があって見せてもらいました。

　明治時代の望遠鏡。当時国産メーカーの情報はほとんどなく、舶来品と思われるが、不思議にどこにもメーカーの銘がありません。
箱も見せて頂いたが無い。ヨーロッパ。特にフランス、イギリス、ドイツあたりの望遠鏡は、接眼部、または鏡筒のどこかに銘を刻印していたものが多いと思われる。それが無いのが不思議で逆に国産か中国製ではないかと、疑われたりする。興味津々の望遠鏡です。

なお、このスレは個人的な興味で、勝手に展開する場合もありますので、興味がございませんでしたら、捨ておいてください。

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　 ガラクマ - 2020/03/29(Sun) 23:48 No.12250

まず、２ｍを超える筒だけの望遠鏡。これは一部でオランダ製と言われているが、国産の可能性大。シングルレンズの３、４枚構成シルレ式の地上望遠鏡。対物口径は2cmくらいしかありません。

２台目が、最も前原氏がよく使ったというファインダー付の天体望遠鏡。ファインダーの方向調整が凝っている。アイピースは装着しているもの以外に、もう一つある。銘が無いのが不思議。

３台目の卓上望遠鏡。これも銘がない。フランスE. Vionに似たものがある。

文献では諸説あるが、どれも裏付けが怪しく、大変気になります。
ちなみに、児童書ではありますが、写真の本が詳しく書いてお有ります。

[管理者修正]

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　 ガラクマ - 2020/03/30(Mon) 00:03 No.12251

　観測に一番使われたという２代目の望遠鏡のUP写真を追加します。
よこで４代目の方に同行頂いて、急がないと、という意識もあり、対物側から確認できなかったのが残念です。

ちなみにこれらの望遠鏡は「はっち」で常設展示してあります。
はっち：　https://hacchi.jp/about_hacchi/index.html

[管理者修正]

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　エド - 2020/03/30(Mon) 01:04 No.12252

八戸にもそんな熱心な研究家がいたとうは知りませんでした。

ペリー提督が２回目に黒船で来日した１８５４年、たくさんの“おみやげ”が幕府に献上され、
そのなかに望遠鏡があったという記録があります。
そのアメの反対にムチとして日米和親条約という不平等条約を締結されてしまうんですが。。。
同時に交通の不便な伊豆下田のほかに、神戸や函館などの開港が迫るられます。

初め使われていた長い筒は“大名望遠鏡”のように見えます。（対物レンズの口径からも地上用でしょう）
次に愛用していたという真鍮の望遠鏡は、ドイツの臭いがします。（特に三脚の構造や屈折である点）
函館や八戸港へ寄港したアメリカ船がもたらしたものでしょうかね～
“銘”が無いということは、ひょっとしたら当時日本人お得意の？ツァイスコピー品かもしれませんが、
その当時、真鍮のパイプや旋盤加工ができたか？ちょっと微妙なところです。

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　 （＾０＾）コメト - 2020/03/30(Mon) 17:08 No.12253

ガラクマさん、皆さんこんにちは

ガラクマさん、やはりこれが目的の青森行きでしたか。。無駄が無い。。
八戸は知りませんでしたが、幕末の頃の津軽海峡は国際的な航路、
要衝であったらしく、南下するロシアの船も結構な数であったとか。。（∼　∼；

しかるに、蝦夷を守る立場と南下を食い止める政策の一環として
見張り所も設置されていたらしく、八戸も例に漏れなかった事が
考えられます。（＾０＾；

良くぞこんなの見付けられましたネー。（＾０＾８
後にも先にも北方の地にこれだけの望遠鏡があったの、今知りました。
もしかしたら、小樽とか釧路とかにも存在していて不思議は無いと思いました。

画は昨年行った釧路の古民家に在った顕微鏡？何に使ったのでせう？（＾０＾？

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　 ガラクマ - 2020/03/30(Mon) 22:59 No.12254

こちらもご参考に。こちらの３代目、４代目の方にご親切にご案内頂きました。
https://www.maebara.co.jp/company/

寅吉さんが望遠鏡を集めたのは1890年頃からだと思います。1891年に上野から青森まで鉄道が走り、1894年に八戸まで繋がり、当時八戸は好景気に浮かれていたようで、前原時計店も繁盛していたようです。

そのころはツアイス等のドイツ勢はやっとイギリス、フランス勢においついたかどうかって時代でした。
1880年頃にイギリスの劣悪コピーを作っていたドイツメーカーに”Made in Geramany”の表示を義務付けたイギリス等ヨーロッパ各国。今は、信頼の証になるとは思ってもいなかったとは思います。
ちなみに”Made in Geramany”もないです。
対物レンズを見てみたいものです。アクロマートなら国産はありえないし、逆にこれだけの外装にシングルレンズなら国産でしょう。
アクロマートレンズなら、輸入レンズを使った国産か（それでも凄い！）、銘を削った（銘がない外国製があったら別ですが）輸入品か、中国製のヨーロッパのコピー品か、想像が止まりません。

コメトさん。写真ありがとうございます。
私はそれは顕微鏡ではなくて、メガネのレンズを計るものと思います。
横長い板は、眼鏡を置く台で、先のレチクルにピントを合わせて視度を読むのではないでしょうか。

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　 （＾０＾）コメト - 2020/03/30(Mon) 23:21 No.12255

ガラクマさん、皆さんこんばんは

ガラクマさん、御意！（＾０＾８
そう言えばこれと似たメガネの測定器？を使ったりしていたのでした。
光路中にシリンドリカルＬが組み込まれており、それを考慮しての
測定が出来るのでした。

今は更にメカニックになり、それも狭い空間に組み込まれていて、
眼鏡屋で見ると昔の面影はありません。（~　~；
良く知られたのはNik○nので、暫くはこれしか無かった時代が続きました。

※そう言えば、『おろしや国酔夢譚』によれば、帰国した大国屋光太夫が
帰国を果たしたのは”根室”でしたから、釧路よりも行き易かったかも。。（＾０＾ｖ

Re: 前原寅吉の望遠鏡　　 ガラクマ - 2020/04/03(Fri) 22:44 No.12261

古い「天界」を見てたら、香川県にもよく似た望遠鏡があったようです。
筒は似てないですが、架台の作りがよく似てます。

こっちも見てみたいものです。

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