公立天文台設備としての天体望遠鏡 投稿者:
ジーク 投稿日:2021/09/07(Tue) 17:26 No.11481 |
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公立天文台に巨大な望遠鏡やドームは、必要でしょうか?
数十回、天体観望会で一般の方々に望遠鏡を覗いてもらった経験から申しますと、
・月や惑星を見てもらうには、15cm〜20cmのマクストフが最適。 ・密な散開星団や球状星団を見てもらうには、20cm〜25cmニュートンが最適。 ・ドームは不要。スライディングルーフか、ウッドデッキに複数台を並べたい。 ・月や惑星は、スマホで(コリメートで)撮りたいという人が少なからずいるので、 スマホ写真撮影専用のラインを設けたい
という私見を持っております。 従って、公立の科学館や天文台に巨大な望遠鏡や天文ドームを新設するのは、税金の無駄 と思っております。
皆さんのお考えをお聞かせくださいませ。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
じゃんく王 - 2021/09/07(Tue) 17:53 No.11482 |
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研究機関の設備としての望遠鏡が天文ドームに入っているというのが先にあって それを一般公開するという流れから今のスタイルが定着してしまったのでしょう。 ジークさんのおっしゃるようにすべての点で賛成です。 ただ天文ドームはアイコンとして天文学へのあこがれであることは否めません。 天体観望会の客寄せパンダとしての意味はちょっとあります。 まぁなくても望遠鏡で星が見られるということだけでお客さんは集まりますがね。
昨年地元のげんきプラザで観望会のお手伝いを数回ボランティアでやったのですが 目玉の15Cm屈折は人気ではありますが操作が面倒だし電気系が故障すると 修理に費用がかさむしでやっかいでした。屋上に数台並べる10Cm屈折赤道儀のほうが 次から次にその時の状況に合わせて臨機応変に対応できるしでよかったです。 スマホ撮影も視軸合わせのガイドがあれば結構みなさん簡単に撮ってましたね。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
じゃんく王 - 2021/09/07(Tue) 18:23 No.11483 |
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公共事業として科学教育の施設としての天文台、天文施設を企画する場合、役所がどの程度 やりたいことが見えていてわかるところに発注するかだと思いますが大抵はちょっとわかる 業者に大雑把な規模と予算を提示して丸投げなんだと思います。 出来上がった後でもうちょっとわかる人たちからするとお金のかけように不満がでますわね。
コーディネーターというかコンサルタントというか、ジークさんそういったこと目指してますか? もしかして。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ガラクマ - 2021/09/07(Tue) 21:04 No.11484 |
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先日、JAPOS(全国公開天文台協会)のオンラインの全国大会を横目で見ておりました。 ある館の方が、いまの見学者は特に眼視にこだわらない。電視と言うかモニターに映す方が人気がある。とのこと。 そうですね。って同意する館の多くがガイド鏡にカメラをつけております。
極めつけが、Kyoei産業の方のプレゼンでも、電視には大口径不要と言い切っておりましたので、 結局、大口径を生かすのは研究的目的に限られる、と言わないまでも結論付けられることになりました。
天体望遠鏡博物館の望遠鏡は、そのような公共大型望遠鏡の受け皿になっておりますが、実はちょうどその研究的な使用への依頼があり、昨夜も事前チェックをしておりました。 日頃お気楽な観望に、60pのくせに15pのガイド鏡の方がよく見えるとの望遠鏡。某小惑星が恒星を隠すという掩蔽ラインがちょうど博物館を通っており、光度的にこれしかありません。 研究者さんらがやってくることになり、ちょっと焦っております。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
(^0^)コメト - 2021/09/08(Wed) 07:32 No.11486 | |
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ガラクマさん、皆さんこんにちは
観望会をやっていると一般の方の感心は天体望遠鏡で見る事にかなりの比重を感じられ、 観望会の趣旨として”天体望遠鏡で見る”を目玉に据えての企画が良さげです。(^0^;
大型の望遠鏡はそれなりに見えるのでしょうが、必ずしも必要は無いように思います。 特にシンチレーションの悪い時の像は最悪で、小型の望遠鏡に席を譲ります。 ガイド鏡の方が良く見える場合が多々あるのは困った現象です。(^0^8
また、観望会の目玉の一つに”何を見る”を上げるとすると(^0^)は月を奨めます。 次に大型の惑星とか明るい惑星、特に土星とか金星はピカ一の感動を呼びます。 案外に受けるのが散開星団で、これは視野全面でチカチカするのが良いみたいです。
しかして、巨大な望遠鏡では何が良く見えるかと言って、暗い場所ならいざ知らず、 普通には星雲、星団とかがそれなりに見えて来るとは思いますが、見える限界に 挑むようなのはマニアックであり、一般向けとは思えません。(~ ~; 確かに優秀な望遠鏡ではシンチの荒れもなんのその、解像度の良さが冴えて惑星も良く見えます。 ・・ですが、瞬間の良像を待ち受ける体力や気力が一般の方にあるでしょうか?時間とかも。。
それを思うと一般の認識を考慮しての企画が最初にあるべきで、肉眼で見る迫力は 生の像を見て頂くのが良いように思います。 最近はスマホで撮影して持ち帰る方も多くなりましたが、これは良い試みとも思え、 モニターに映し出される天体像よりも教育効果は高そうです。〇 〇;
迫力としての大型器材とかドームなんでしょうが、必要と思うは俗人の考え、 今迄の慣習を変えないと、これからの天体に対する意識も変わらないように思います。(^0^v
ガラクマさん、小惑星が恒星を隠す現象が丁度天体望遠鏡博物館を通っており、 良い物が見えると期待しておりました。ガンバ! |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ジーク - 2021/09/08(Wed) 16:50 No.11487 |
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皆さま、ご意見をいただき、ありがとう御座います。
公立天文台のドームですが、特に今のような状況下では、一度にドームに入れる人数が限られており、 大きな望遠鏡がドーンと一つあるだけだと、一人あたりの観望時間も短く限られることになるので、 観客に見てもらう天体数が限られることになります。
その結果、大望遠鏡で見せるのは、惑星一つと二重星(アルビレオ)とか、六日月だけ、になったりして、 小口径の望遠鏡で十分良く見える対象になってしまっているように見受けられます。 (某天文台の前庭で自分の望遠鏡で観望や星野写真の撮影をていると、学芸員さんのドームでの説明が 聞こえてきたりしますので、「大口径が、もったいないなぁ」と感じてしまいます。)
試しに、ドームでの観望を終えておりてきた観客に、声をかけて、自分の15cmマクストフ望遠鏡で惑星や星団を 見てもらったところ、「ドームのデカイのより、こっちの方が良く見える!」と、感想を述べる人の多いこと。。。
そして、近年は、土星を見せると、「え? これってナマ? 中にディスプレイが入ってるの?」と、確認して から、感激する人も増えてきました。 ナマじゃないと、家でパソコンでWikiなどの画像を見るのと同様の 体験になってしまい、科学に芽生える年代の児童・生徒への科学普及に貢献ができないので、電視観望による観望会 には賛成しかねるところです。
口径20cm程度の望遠鏡を並べて、各望遠鏡の対象天体を声や蛍光黒板掲示でアナウンスして、見てもらうのが ベストな方法と感じております。 そうやって、多くの観客を集め、観客数の実績を示し、観客に感想をSNS等で発信してもらうことが、 公立天文台の安定した運営、存続につながるのではないかと思っております。
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ガラクマ - 2021/09/09(Thu) 00:19 No.11488 |
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ジークさん。コメトさん。皆様。
私も大きな望遠鏡の眼視が一番いいと思っておりましたが、状況を見て、そろそろ考えを変えないと。と思っております。
確かに、今まで望遠鏡を覗いてきた人にとっては、眼視でライブで見てもらいたい。カメラなら、ネットに流れてる画像と同じじゃないか。というお話、JAPOSでもそんな話ありましたが、公共天文台の多くの方も電視しかないと、思っているようです。 、 アンケート結果でも、お客さんはその場に行って、望遠鏡を前にしたり、たまに人工衛星が横切ったり、雲が邪魔をしたりで十分ライブ感を感じているようで、それを共有して仲間と楽しむ。子供に見せたい。仲間に見せたい。と言うのが一番らしいという、報告がありましたが、私も最近、お客さんを見てそうではないかと思っております。 スマホでは星雲星団は写せませんし、望遠鏡で眼で見ても「ボーっとしたものが見えるでしょ」と一生懸命な解説担当者に愛想笑いしても、帰りには、やっぱ、パソコンで見たのが一番だったなと、モニターをスマホで撮ったのをSNSで配信する姿をよく見ます。
特に惑星、中村要、木辺成麿のスケッチの時代から、最近の何千枚とか良像だけをスタックして写真を撮る方まで、30p以上は不要と言っております。 釈迦に説法、皆さんもご存じの通り、大口径程、鏡の面積分気流の乱れを多く拾うので、20pでは落ち着いてはっきり見える夜でも、40pではボケボケで20pよりはるかに見えないという日がほとんどと思います(みえるはずとの先入観はおいといて)。 もっと大口径なら、一瞬、一部でもはっきり見える瞬間はないでしょう。
大きな望遠鏡での星雲星団、特に1mクラスで見る系外星雲、M82の暗黒星雲とか、M13とかの球状星団とか圧巻と思いますが、初心者は、あまり感動してくれません。 芸術も同じですが、見れば見るほど目が肥えてきて、見えなかったものが見えてくるのと同じで、入口の人に、月、惑星等、一部を除き、興味の対象ではないかもしれません。 入口を通り過ぎた方には、望遠鏡の眼視でしょうか。 ただそれでも、30p以上は不要と思います。有効最低倍率と焦点距離の関係で低倍率が有効でありません。星もにぎやかに見えません。
興味がある人には、自分で苦労して導入してみてほしいと思い、ポルタを何台かご自由にお使い下さいと、教える方もスタンバっておりますが、人気が今一つです。
さあ、どうしたらいいんでしょうね。 最近のTVで、総合的な知能は70歳くらいまでは上昇するらしいですが、発想力はどんどん低下するらしいです。
ちなみにショップのまわしものではないですが、こんな感じです。 https://kyoei-dome.jp/2020/03/05/post-62/ |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ジーク - 2021/09/10(Fri) 01:04 No.11489 |
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皆さま、
電視観望は、やはり、ビデオゲームの世界の延長の方向であり、バーチャルなインタフェースだと感じます。 ゲームのユーザを増やすには良いのでしょうが、バーチャルな世界を見慣れてしまうと、リアルな世界の 凄さを感じる感性をダメにしてしまうと考えます。 小学生高学年になる前にビデオゲームでバーチャル慣れして、リアルな世界に感動することなく、 科学する心の芽生えの機会を失い、理科離れを生じてしまっているのが、現在の日本の状況かと。
科学や技術を探求する発想力豊かな青少年の育成には電視観望は、有害だと考えます。 児童・生徒に限らず、電視観望や電子自動撮影のツールが安価に手に入るようになると、 天文ファンは、逆に減ってしまうと思いますよ。
沢山の学生を見ていると、掘り下げて本質を見抜くべく探求する学生と、表面的なところしか見ずに、いい加減 にやり過ごしてしまう学生の違いは、まさにその点にあると感じております。 仕事で学生に各種の高感度撮像素子を扱わせ、画像処理・計測というような電視っぽいことをさせても、姿勢に 違いが見てとれます。
リアルな世界を感じて理科好きになって育ってきた学生と、将来にメシを食うためにしょうがなく理系に来た学生 には、問題解決の意欲にも手法にも明らかに違いがあり、後者が増えてきたために、日本の科学技術は年々ダメに なっているものと認識しております。
そして、ボンヤリとしか見えない星雲を一般向けの観望対象にすることも適切ではないと考えます。 星雲・星団としては、星団は、M11、M22、M13、hχ、NGC7789をメインとし、 星雲は、望遠鏡では惑星状星雲のみとし、 15x70の双眼鏡で、M31を見せます。そして、ついでにM45を見せます。
このコースで観望してもらうと、皆さん、嵌ります。 これは、原村星まつりの観望コーナで、当方が案内するコースですが、天文初心者で、ぶらっと見学に来た 学生にも有効で、みんな嵌って、サークルに入会します。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
HG - 2021/09/10(Fri) 03:20 No.11490 |
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ジークさん みなさん こんばんわ
僕もドーム+大型望遠鏡は、今の時代には合わないと感じています。 維持メンテがたいへんですし、ほとんどの場合予算は付かないので、結果的に放置される場合が多いと思います。 たまに予算がついて数年に一回メーカーに来てもらうぐらいでしょうか。 重量のある機器の操作は安全にも関わるので、リスク管理も大変です。
電子観望の是非は難しい部分があると思います。 僕らの世代は、ターゲットは、ファインダーで見ながら星づたいに見つける。 あるいは、メモリ環を使って、導入するというのは普通にやっていました。
でも、極軸をどうやって北極に合わせるかの? 極軸と望遠鏡の軸は平行ではない。赤緯軸と経緯軸は直角ではない。メモリ環も更正しないとそのままでは誤差がある。 (ミザールのCX-150には極軸-望遠鏡の平行度補正ネジがありましたよね。) バーニアの使い方は?など、事前の準備がけっこうある。そもそもファインダーだってその都度補正しないといけない。 実は、当時の小学校の先生でそれが出来る人はほとんどいませんでした。中学校の理科の先生でも似たようなもの。 理科に興味のある子供だけがそれが出来たものです。
それどころか、望遠鏡は高価で買えないから、在り合わせのレンズで望遠鏡や架台を自作したものです。 お父さんのオペラグラスとか虫眼鏡とか、レンズがあると興味を持ったものです。 ファインダーの十字線だって、みんな自作しましたよね。(笑
今は、経緯台架台にコンピューター制御で、コマンダーを使ってスカイサファリから操作する時代。 ユーザーは、コマンド操作の方法を知る必要がある。原理は知らなくてもタップすればターゲットは視野に入る。 更に電子パーツの性能向上で、電子観望で星雲がディスプレイに物凄くはっきり見える。 良かれ悪しかれ、そういう時代になってしまったのは仕方ないかな?とは感じます。 いつも空が月夜のように明るいので、都会で肉眼で5等星なんて見えない。
郊外の観望会で、手動で被写体を入れていると、市の若い天文ボランティアの人たちが感心して取り巻いてしまいます。 簡単なM27やM57でさえ、彼らに導入は大変。 マニアでは無い若い人にとっては、やはり昔の理科の先生のように、望遠鏡はいじれないのだと思います。 暗い場所のスターパーティなどでも、50cmドプソニアンでターゲットを導入できる人は少ないと実感します。 天王星にして海王星にしてもファインダーで見えるし、導入はそんなに難しいものではないけれど、星並びが頭に入っていなければ、 ファインダーを見ても何もできない。 そもそも、見えているのがどこなのか?からスタートします。
「図鑑で見た星雲や星団が、実際の星空で思いのほか良く見え」それで感動するというのは、今の時代では望めないような気はします。 実は、そんなことをしようと思ったら、6cmの望遠鏡とちょっと暗い空であれば、出来るのですが、やはり環境が制約となります。 今の子供は生まれた時からテレビゲームがあり、インターネットやYouTubeがあり、バーチャルな世界で生きています。 そんな子供達に、面倒くさいアナログな天体観測の流儀が伝わるでしょうか? なかなかに難しいものがあると実感します。 子供たちの理科離れは、言われて久しいですが、今の高校の化学や物理の教科書を覗くと、あまりの専門性に頭がクラクラします。 天文も復活しましたが、僕らの時代のように牧歌的な教科書ではもはや無くなっていますね。ちょっと詰め込み過ぎの感を強くします。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ガラクマ - 2021/09/10(Fri) 23:56 No.11496 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
もも - 2021/09/11(Sat) 23:36 No.11502 |
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ガラクマさま、みなさま。 こんばんわ、ももで〜す。
やっぱり昔話からになりますね(笑) 私たちが星に興味を持ったころは、星も綺麗でしたし。 宇宙開発も盛んで、天文学も発展目ざましく。 一方で、新彗星発見とか流星や変光星などの〜 アマチュアが天文学に貢献できるかも・・・という夢もありました。 一方で、情報は皆無で。 だから同志が集って天文同好会が雨後のタケノコ状態。 はくちょう座新星を独立発見していたり(翌朝のテレビで知った)、 小林バーガーミロン彗星も、ずっとあとになってから独立発見!したり・・・ 経済的なこともあり、望遠鏡の自作も盛んで。
で、デジタル時代になり。 天文活動は観望、観測から天体写真にシフトして。 情報もネットで同じような撮影スタイル同志でSNSで情報交換。 いまや、気の合った数人で遠征しては撮影し。 その後の処理でまた情報交換とか作品自慢とか。
観測は一層専門的、先鋭化していき。 観測の機材、データ取得の手法や解析やその評価なども理系じゃないと追いつきません。 モウロクじじいにはお呼びではありません。
そんなご時世。 若者に何をしてあげられるか? やっぱり、ネットやデジタルの世界じゃあなくて。 リアルな自然を感じてほしいなと思いますね。 確かに、電子観望もウケはいいとは思います。 スマホで撮影しても結果が残るので喜ばれます。
でも、 夜は暗いもの、怖いもの。 空を見上げれば星が見えている。 寒い思いもするだろうし、蚊に刺されたりもするだろうし。 曇って良く見えないこともあるだろうし。
そもそも、自分の身の回りってのはそういうもの。 自分がどういう立場にいるのか? 宇宙のなかで、地球があって。 生物が生きている。 そんな自分の立ち位置を確認する。
自動導入の機材であっても、 極軸って何なのか?天体の座標は? もしかしたら東西南北もよくわからないとか? そんな基本ができていないと、先に進めません。 アンドロメダ銀河がどうにも自動で導入できなくて諦めて撤収とか・・・
そんな意味合いでも、 星を自分の目で天体に限らず自分の周りをよく見る。 自然を、空を、宇宙を。 星雲などの天体は、ぼやっとしてよく見えないかもだけど。 そういうものは、そんなはるかに遠いところから光がやってきている。 だから微かにしか見えない。 だけど、その光を自分が感じている。 宇宙とはそういうものなんだと、感じてほしいなと思います。 自分の居る場所の再確認。
そのための案内人でありたいなと思います。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ジーク - 2021/09/12(Sun) 12:58 No.11505 |
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皆さま、
当方は、天文・宇宙ファンを増やしたいと思っているわけではありません。
この夏に母校でSSHの講演を行ってきたときも、逆の布教(航空・宇宙は狭き門だし、儲からない産業って)的 な話をしてきました。また、講演後に50歳年下の天文部の後輩が理学部/宇宙物理に進学して宇宙の研究者にな りたい、アドバイスを頂戴って言ってきたので、長年ポスドクを続けた結果、塾講師やソフトウエアハウス勤務に なる人が多いという実態を伝えておきました。
当方が児童・生徒に育てたいのは、「科学への興味」「科学する心」です。 科学に芽生える年代(小4〜中2)に科学の面白さを知り、深い興味をもってもらうことです。 そして、「生で天体を見ることが、そのきっかけとして、とても有効である」ことをこれまでの半世紀の 観望会活動経験で実感しております。 例えば、当方の甥っ子は、その時期に原村星まつりに呼んで、以後、天文ファンとなり、今は、国立大医学部を卒業 して勤務医をしつつ、医学の研究者をやってます。
多数の学生を指導してきた経験から言えば、「科学する心」を持っているかどうかで、研究を進める速さも深さも 大きく差があります。ざっくりとした言葉で言うと、「探求心」です。 そして、探求心が乏しい学生をみると、大抵、ビデオゲームに嵌っています。
電子技術を全否定しているわけでは、ありません。当方も、電子技術の研究者の端くれですので。 なので、〇取の宿泊施設の方々には、晴れない日は、ステラナビゲータを大きな液晶テレビに映して、星空案内 するようにお願いしております。 戸外で観望会をする前にこのような星空案内をすることも推奨しております。
でも、ナマの星空が見られる晴れた夜には、電視などに依存せずに、ナマの天体を見せることをお願いしており、 宿泊施設の方も、月や土星で試行した結果のお客さんの反応の良さを感じているようで、今は、宿泊客に声がけして ナマの星空案内をやっていただいております。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
HG - 2021/09/12(Sun) 14:01 No.11506 |
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もういちど、ジークさんの問いかけを読み直してみました。
理振法があった時代、どこの学校にも天体望遠鏡があり、町の科学館にはドームがあり、 それが地味に天文のアイコンとなっていましたが、 バブルの頃に、ドームではなく、壮大な施設とシネコンのようなプラネタリウムに移行し、 もはや、カップルのためのエンターテイメント施設になってしまいましたね。
地元の科学館にも地味に望遠鏡がありますが、所詮「公共施設」なので、見たいときにやっていない。 良い子のために、夜は9時で閉館(だったかな)。定休日もあり、毎日やっている訳でも無い。 そんなものだと思います。役所は施設ごとに条例を作り、運営に足枷をつけます。 誰にも揚げ足を取られたくないから、守りの姿勢に入るのが公共施設の相場と決まっています。
望遠鏡の経費ですが、そんな「箱」などから比べると、かわいいもので、 「箱」の単位は、1億円単位になりますよね。 地域図書館程度の、高さ2階建て360坪の箱で、坪単価200万円として、7億円。 貸しビルより割高だと思います。 望遠鏡が仮に8000万円とすると、1割内外で税金くらいの割合。 維持運営する水道光熱電気人件費は、委託運営してもらうとして年間3000万円? 大体の役所の起債償還期限は30年なので、建物を解体する頃には、利子を入れると総額25億円から30億円くらいになるでしょうか?
村の木造コテージ程度の施設に、タカハシの15cmクラスの望遠鏡設置とすると、 教室くらいの部屋1つと倉庫類で、32坪。坪120万として、4000万円。それにドームかスライドルーフで、500万円? 望遠鏡+付属品が500万円くらい? とするとやはり望遠鏡の占める割合は1割内外? このくらいの額なら、単費として初回で建設費支払いが終わり、あとは年間の維持管理費のみですね。
たぶん、一番使い出があるのがこの規模のものだと思います。 村のコテージであれば、たぶん夜空は都会より暗く、 「望遠鏡で見るより肉眼で天の川を見るほうが良い。」くらいの場所は多いと思います。 ただし、受け入れキャパシティは小さく、学校の教室1室程度の広さで済むグループ限定になりますが、 もともと子供の天文人口は少ないので、これでも十分だとは考えられます。
しかし、 役所の立場からすると、この規模はアピール性が乏しく、「こんな小さい施設を作る意味があるのか?」 という指摘に戦々恐々とするのかもしれません。 そもそも天文専用のミニ施設を単独で、というのは予算獲得のゴーサインが財務や議員から出ないですよね。 図書館とかコミュニティ施設の付属という形が多いのではないかと思います。
一般的に、どこの青少年科学館でも、仮にドームがなくても、 ビクセンのポルタ望遠鏡はある程度の数量は用意していると思うので、それで足りているようにも見えます。
一番の課題は、 子供と接するボランティア係員やプログラムを製作する学芸員の手腕、プログラムではないかと思います。 アメリカなどの学生やアマチュアで、天文の論文を製作、発表する人たちはかなり多い印象です。 公開されているデータを使って、銀河の回転についての論文を作っているアマチュアもいました。 単純な事象データから科学的に有意な法則や規則を見つけるという科学的な視点がはっきりしています。 日本の高校にもそういうところがありますが、担当の理科の先生の熱意が全てのようにも見受けられます。 そういう科学的、合理的に物事を調べる、あるいは追及するという視点は、 海外の天文マニアと話すと痛感し、いかに自分が無知かと恥ずかしくなります。 基本的に彼らは詳しく良く知っているし、何事も数値で判断する姿勢が徹底しています。 もちろん、そうではない機械オタクもまた多いですが、これはどこも一緒かもしれませんね。(笑 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
(^0^)コメト - 2021/09/12(Sun) 15:16 No.11507 | |
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ガラクマさん、皆さんこんにちは
HGさん、皆さん、そうですよネー(^0^; 見る事のお手伝いをしてくれる方が真剣ならば、聞いてる方も 自然と面白味を感じるものでつ。
しかるに、教員とかでも地学選考程度では知識としては不足で、 天文も地学の一分野でしかないとすると、設備の有効活用は無理。(~ ~; その辺から天体観察を持ち上げていかないと活用も継続も無理。。
それと、器材を扱うのはかなりの熟練度も必要で、これは専門性が 高いと思います。(_ _; 例え、短期間の講習を受けていても一時だけの間に合わせと思います。
思うにこれは日本の近代天文学の根が浅い事の証明でもあり、海外の 歴史のある国とかとは文化の意識が違う。 1900年代から輸入の学問じゃなぁ。。 このまんまで宇宙に進出とかではどうなるか?とも思います。(^0^;;
しかして、箱物作って創造とかユトリ。。とかでは★への理解が不足とも思え、 天文に限らず税金の使い方を今一度専門性重視で考えて欲しいデス!(^0^v
追記) 処で、オリンピックで赤字出たらだうする?みたいな話は最初から無かったよなぁ。。 いつも思うに成功もあれば失敗もあるのだったら当然、対策もあるよなぁ。。疑問? |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
ジーク - 2021/09/12(Sun) 16:02 No.11508 |
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HGさま、みなさま、
ドームもスライディングルーフも無いと、話題性というか、明確な場所や施設としてアピールしづらいのですが、 近年、広いウッドデッキなどの平らな場所を作って、景色を味わう観光施設としてPRする方式が流行っています。
あのようなステージが天文施設にも適しているのではないかと考えております。 実は、昨年、山陰の〇〇にそういう施設を作る計画を進めていたのですが、コロナ禍で頓挫してしまいました。
観望会の機材としては、恒星時追尾の赤道儀は必要だと考えます。
数年前、〇〇県の県の方が県がV社の奨めで導入したPORTA3台で観望会を開催すると聞きつけて GP型赤道儀に載せた15cmマクストフを持参して応援に駆け付けたことがあり、どの望遠鏡も土星、木星、月 に向けていたのですが、やはり、観客には当方の機材が一番人気でした。手動経緯台では、追尾のために高い倍率に 設定できないですし、土星をしっかり見てもらうには、200倍は必要ですので。
従って、恒星時追尾できるピラー+赤道儀 を、ステージに数台据え付けて、昼間は、丈夫なカバーで覆い、 観望会のときには、鏡筒部をダブテイルで載せるという方法が良いのではないかと考えております。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
HG - 2021/09/12(Sun) 20:03 No.11509 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
青色つきこ - 2021/09/12(Sun) 20:54 No.11510 |
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ジーク様、みなさま、こんにちわ。
公立天文台云々というテーマですが、市町村の公開天文台という意味合いでいいでしょうか。
私は久野久(1969年没、専門:岩石学)氏の随筆(3編)を読み終えたところですが。(「地球との対話の」科学随筆文庫7、学生社、1978) その中で、久野氏は「考える」ことの大切さを伝えています。また、「考える」ことの楽しさについて記しています。 少し引用させてもらうと、「一兵卒にとっては一日中「考える」時間がまったくないのが普通である。朝起きてから夜寝るまで、 機械のように働かされる。この中で私はあらゆる機会を利用して「考える」時間を作ろうと努力した。たとえば隊伍を組んで の行進中に歩きながら「考える」ことができた。 (〜中略〜) 私はこうして「考える」ことがどんなに楽しいことであるか をはじめて味わった。」また、「(補足:アメリカの一流大学を訪れて)私が最も印象づけられたことは、器械設備でもなければ、 研究費の豊富さでもなかった。それは「深く考える」習慣が、若い研究者から老大家に至るまで、しみ渡っていることであった。」 とも述べています。 ぜんぜん公立天文台とは関係はありませんが、公立天文台の役割として、「考える」場の提供があっても良いのではないかと、 私は思います。 日本の気候を考えると、自ずと天体望遠鏡の口径は決まりますけど。
私個人は、全く公立天文台とは縁がありませんし、公立天文台の今後の在りようについては門外漢です。育った街に、だいたい公立天台(公開天文台)がありませんでした。どこの県にも理科センターはありましたが、公開天文台ではありませんし。 ただ、こんな公立天文台があったらいいなあと考えてみることはできます。まあ今の日本の市町村には財政的な余裕はないでしょう から、天文台単独の運営を維持できるのかも不透明ですが。 利用する側としては当然求めることですが、当然職務には専念していただくとして職員にとっても、自由に「考える」場であってほ しいです。職員として、そこに勤めたい、生活していきたいと思える場所であってほしいです。いつだって狭き門ですが、人生の 選択肢にはなるでしょうから。ちょっと別な面からですが、思っていることを書かせてもらいました。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
HG - 2021/09/12(Sun) 22:08 No.11511 |
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青色つきこさん
こんばんわ 「考える」という意識が科学に最も大切なことは、もうかなり昔から言われていて、 とかく日本人は、真似は得意だけれども、全く新しい発想や発明は海外に及ばない。と言われたものです。 それは私の小学校の先生からも言われていて、「自分で原理原則を考える」ことが最優先されていました。 教科書は見ないで、先に実験をして、どうしてそうなるのかを生徒に考えさせる授業が多かったです。 ピタゴラスの定理も、「自分で考えて説明しなさい。」と言われたものです。 そういう教育の理想論が熱心に問われていた時代でした。 僕の少し前の世代は、そうではなかったと聞いています。 とにかく覚えなさい。と。
その後、教育課程は紆余曲折して今があり、しかし、やっぱり「考える」の力不足が切実となっていて、 最近の大学では、「アクティブラーニング」という発想が採り入れられています。 これは義務教育にも展開するとのことです。 https://www.daiichisemi.net/column/2020%E5%B9%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AF%E3%81%98%E3%81%BE%E3%82%8B%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E6%95%99%E8%82%B2%E6%8C%87%E5%B0%8E%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%A9/
文科省ではこんな説明 https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&ved=2ahUKEwiNvvzQvfnyAhXNAd4KHTgWD1QQFnoECBAQAQ&url=https%3A%2F%2Fwww.mext.go.jp%2Fa_menu%2Fshotou%2Fnew-cs%2F__icsFiles%2Fafieldfile%2F2017%2F09%2F28%2F1396716_1.pdf&usg=AOvVaw3Iumv1dZ1EN_ubIwFYpPdm
これは、大学が海外の大学と比較されるようになったことと無縁ではなく、学生のクォリティ格差があからさまになりつつあります。 また、大学施設にもWellnessの思想が重要だとされ、画一的な教育環境では相手にされなくなりつつもあります。 中国や韓国、あるいは東南アジアに置いて行かれそうだという危機感が切実です。
今の高校の天文教育は、知識詰め込み型で、全然考えるという要素はありませんが、 現場の天文の世界は、物凄い抽象の理論や高度な写像数学、 地味で膨大な数字の羅列の解析、あるは電子工学、構造力学まで、なんでもありで凄まじいです。 そういう世界でリーダーシップをとるためには、半端な頭脳ではやっていられないと思いますし、 実際には、アメリカの若い人が次々と新しい世界を切り開いているようにも見えます。
「観測作業員」の立場から「リーダー」になれる人材の育成は大切だと思うところです。 やはり抽象的な論理に強く、数学が半端でなく得意でなければ、無理だろうと感じます。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
(^0^)コメト - 2021/09/13(Mon) 14:27 No.11514 | |
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ガラクマさん、皆さんこんにちは
ガラクマさんの天文人口年齢分布を分布を見て、なるほど納得のとこあります。 思うに、宇宙への感心が向いた時代の方々はその後もやってるのネー(^0^; このまんまだといずれは高齢化が進み、若い世代は別の分野に行くかも。。汗;;
また、最近のEテレの内容はかなりお勉強から離れている感じしますが、 面白く進める事で感心を呼ぼう。。の趣旨が感じられます。 当然、学校でも同じような試みをやっているんでは?と思います。(^0^8
以前、帯広の児童館が近くであった事もあり、西村30pカセとかで良く見ました。 もち、学校単位の授業もありましたが、帯広天文同好会の例会でも使いました。 小型の器材もありましたが、屋上への運搬も調整も大変で使用頻度が低かった。(~ ~;
。。とか、やはり据え付け型の大型望遠鏡は触っても揺れが少なく、それなりに 安定した性能でありました。(_ _; 安定感も重要な要素と思えば、ポータブルの器材は見劣りしますが、今は良くなった。
HGさん、車山展望テラスの望遠鏡群は凄い光景と思い、マニアには垂涎の器材。 但し、同じ機種ばかりではなく、少なくても屈折、反射、シュミカセとかの デザインの違う望遠鏡を揃えるべきではなかったか?仕様の違いも勉強の内でつ。(^0^v
訂正)この6台の望遠鏡の設置場所は海外のものでした。m(_ _)m |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
HG - 2021/09/13(Mon) 21:15 No.11516 |
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コメトさん こんばんわ
天文人口に関しては、なんとなく海外もこれに類似した層構成を感じますよね。 アメリカでは、ユニトロンとかスイフトが天文マニアの琴線に触れるらしく、彼らの一番のコレクターズアイテムなんですよね。 クリスマスに親に買ってもらって、それが宝物になっているという話はよく聞きます。 世代的にコメトさんの年代でしょうか。
昔は、どこのデパート、田舎の果ての眼鏡店にもエイコーかビクセンが置いてあったものですが、最近のデパートには無いですよね。 そもそも、学校にも置いていないところがありそうです。教育課程から天文が外れたせいでしょうか。 今の天文層がリタイアして、消えてしまったら、アマチュア用望遠鏡の市場が無くなるのでは、と考える業界の人も多いといいます。 実際そうかもしれません。 今でこそ、オークションでマークXのフルセットが出ようものなら凄い金額に吊り上がりますが、将来はないのではないかと。
僕は、基本的に街中のアウトリーチは、天文活動というよりは、自然観光じゃないかと感じています。 単純に月が綺麗だから望遠鏡で見たい。とか、土星の輪を見たい。あるいはプロミネンスなどは、天文ではなくて観光では?と。 火星が大接近すると、天文台に人垣の列が出来るのも一緒で。
テラスの望遠鏡で、全部違う種類だったら面白いですよね。 ニュートン、マクストフ、リッチークレチャン、屈折、シュミカセ、純カセなどなど。 天体望遠鏡は、全天候性の屋外暴露型のものがあるべきだと、時々思います。 観光双眼鏡にそれができるのだから、出来ないはずはないと思いますね。
ところで、たぶん日本人が一番苦手なのが、フォトメトリー。 星の位置を地味に記録して太陽系の進む方向を探す(ハーシェルが18世紀に見つけてますが) アメリカでは、アマチュアでもやっている人がいるようです。 プロはもちろんやっていて、それで宇宙の泡構造を見つけましたし、ルービン女史が発見した銀河の回転速度の規則も どちらも極めて地味で気の長い観測でした。 今でこそ、日本の研究者も太陽系近傍の腕の推測などをしてますが。
昔の国内の天文学者でその系統の観測というのは、あまり聞いたことがありません。 今はSDSSのデータもGAIAのデータもあるので、たぶんみんな解析をやっているとは思いますが、天文学の基本ですよね。 そういうのは、やはり数学的な面白さを感じる人でないと無理かなと感じます。 だって、地味な数字の羅列ですもんね。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
青色つきこ - 2021/09/13(Mon) 22:18 No.11517 |
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HG様、おもしろい資料を紹介していただき、ありがとうございます。
理振法が制定された頃の指導要領も、見てみたいです。
Swift 831,838,839は、小島修介氏のデザインですし、ユニトロンにしても小林栄道氏のデザインです。 ユニトロンは、でかすぎるので、私はスイフトの方が好きです。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
もも - 2021/09/13(Mon) 23:18 No.11518 |
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ガラクマさま、みなさま。 こんばんわ、ももで〜す。
表題の趣旨からすれば、モノがどういう形であれ。 マンパワーとかお金の使い道によりけりで生きてきそうな気はしますね。 確かに、箱だけつくってあとは放置では役に立ちません。
あとは、 理科系の施設としてなのか、観光・客寄せなのかでも使い方も変わりますね。 観望会でも、楽しい面白い話と。 素人にはわからないような?(笑)似非科学みたいな話をしてみたり。
まあ、外国では理詰めで物事を捉えて研究対象とする風土があるとか? 国民性?なのか教育の差なのか?? よくわかりませんが、必ずしも日本の学生も同じようにとはいかなくてもいいのではないのでしょうか? 学びたいという子供はいるでしょうから、門戸や指導してもらえる環境は必要でしょうね。 日本は日本の良さもあるのでは?
日本では四季折々の自然があり、 その自然を教授してきました。 そもそもそれを理屈でつきつめなくても良かった・・・みたいな? 明日は雨が降りそうだなあ〜とかと。 明日の雨は確率どのくらいになるだろう?の違い? どっちにしても雨は降る。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
HG - 2021/09/13(Mon) 23:21 No.11519 |
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青色つきこ さん
文科省に指導要領のデータベースがあるようですね。 https://erid.nier.go.jp/guideline.html
理科振興法は、1954年だそうですから、昭和30年代のものには補助金がついたのでしょうね。 どの指導要領もしごくもっともな理念が記載されていて、なるほどなあと、思いました。
しかし、理科振興法以前の、下記の記述に目が留まりました。 いやー、これは正しい。全くそのとおりだと納得しました。当時の委員の洞察力は凄いです。 昭和27年の小学校の理科です。
「理科の指導に必要な機械や器具というと,すぐに顕微鏡や望遠鏡などを思い出すのであるが,それでは,それがなかったら理科の指導ができないかというと,決してそのようなことはない。望遠鏡や顕徴鏡のような精密な機械の必要な場合は,時々起ってはくるが,そのような機械の使い方を指導する前に,もっとたいせつなことは,肉眼で星座を見つけたり,めざす星を見つけたりすることや,虫めがねを活用して,虫や花を観察することであろう。この観察の基礎のできないうちに,高価な機械を使用させることは,好ましいことではない。」
「よく大きな望遠鏡はあるが,地球儀や星座図がなかったり,顕微鏡はあるが虫めがねがなかったりする学校がある。また,洗面器をたくさんもっている学校で,ガラス水そうがないから,おたまじゃくしやめだかの飼育ができないなどと,なげいているようなのを見うける。ところが,この身近にある道具の中で,実験や観察に役だち,指導の能率をあげうるものが少なくないことを忘れているのである。たとえば,洗面器は淡水魚の飼育・観察もできるし,海草の標本をつくるときにも役だつし,ガス捕集の水そうとしても役だち,また,染色などをするときには,染料を中に入れ,そのままこんろの上にのせて加熱染色することもできる。小学校の理科では,高価な複雑な装置はこどもに混乱を起しがちであり,今やりかけている問題を解決するということよりも,装置そのものに注意をひかれやすいから,教師の予期に反して役にたつよりもむしろじゃまになる場合が多いものである。」
実際問題、僕の通っていた小学校にも中学校にも立派な五藤光学やニコンの天体望遠鏡はありましたが、どの先生も使うことがなく、死蔵されていました。高校も同様で、使わないので天文クラブの備品として学生寮に置かれていたくらいです。
やはり思うのですが、日本人には夜空の星を肉眼で見て研究するとか調べるという概念が欠落しているのでは?と。 星座にしても星の名前にしても、全てギリシャやメソポタミア時代のものですしね。歴も計算はできなかったし。 夜空を眺めて、神話を造るという発想はあったとは思うけど、大きくは拡がらなかったのだろうと思います。
こうやってみると、学習要領はむしろ戦後直後のほうが良かったですね。時代が進むと、「ここまでしか教えてはならない。」とか 「公式や数式は扱わない。」という非常に不合理な指導基準になっていきます。教条化してむしろ退化しているように見えます。 アクティブラーニングも、果たしてどれだけの先生が理解して実行できるのか、私は懐疑的に感じています。 片やアクティブラーニングを謳い、片やテスト点数の評価はむしろ強調し、AOの批判さえしているのですから。 |
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Re: 公立天文台設備としての天体望遠鏡
青色つきこ - 2021/09/14(Tue) 20:11 No.11522 |
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HG様、紹介ありがとうございます。 いろいろなサイトがあるのですねぇ。 いろいろな発見があって、楽しいです。
古いですがアレンのStar name、野尻抱影氏の星についての一連の本なども 読みました。個人的には、日本には、それほどまでの必要性が薄かったのでは ないのかと思います。歴史的には、中世イスラム世界には中央アジアのサマル カンド、西アジアのマラガ、イスタンブールに天文台がありましたが、そんな のは日本にはありませんでしたし。(望遠鏡が考案される前の時代ですが) いろいろな要素があるのでしょうが。 日本では、和歌の中には結構、星、天の川、月が歌いこまれているんですが。 |
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