|
昭和49年製造の望遠鏡の為、充分、古スコ分野に入ると判断し、とっちゃんねるBBSに記載した入手望遠鏡についての詳細をこちらにUPします。
先日ヤフオクで落とした木辺鏡搭載、ニシムラ20cmニュートン反射赤道儀です。ジャンク扱い、主・斜鏡の有無さえ不明であった為、非常に安価でした。 マニアが内容詳細を把握して記載・出品していたら、多分、当方の落札金額✕10倍位にはなったのではないでしょうか? 朝顔形ピラーに搭載されたクラシックな赤道儀ですが、赤経軸のモーター駆動+部分タンジェントスクリュー、赤緯軸のタンジェントスクリュー微動になっています。 特に赤経軸はクラッチ等の機構を介さず、直接、MD駆動時に手動による微動が行えるので非常に使い易そうです。 赤道儀・ピラー・鏡筒を分割すれば充分、一人で運べる重量になっているのは、量産品の印ですね。 製造番号はNo.4949・・・昭和49年の49番目の製造・・・という事でしょうか?なんか縁起でもない番号ばかりでいやですね(大笑) 意外と華奢に見える赤道儀ですが鬼の丈夫さ。当方所有のアトラクス赤道儀がおもちゃの様に感じます。以前所有のMS-5赤道儀を二回り程、丈夫にした感じ?比較的軽いのに、これは凄いことです! 赤経軸のシンクロナスモーターは仕様は不明ですが、ON/Offスイッチ部破損&電源ケーブル紛失の為、動作未確認です。でも思ったより状態がいいので分解・清掃・グリスアップで復活? BWシャフトはΦ30mmの細目ねじ込み。BWは未付属なので何らかの代用品を探す必要あり(写真はΦ35mmのものを強引に付けています)。錆びていますが簡単な清掃で問題なさそう。 大径ウォームホイルが目立ちます。モーター回転ムラを大きな赤経軸ウォームホイルで受け、ムラ1回あたりの誤差を機械的にキャンセルさせざるを得なかった時代を感じますね。 今ならばステッピングモーター+PECで簡単に対応できます。因みに粗動・微動ともスムーズなので砲金・黄銅製ウォームホイルの欠点である変形はなさそうです ピラーは直径50cmほどの朝顔形。思ったよりも重くありません。30〜40Kg程度かな?中に虫の卵らしきものが沢山付いていたので早急に洗浄しなくては・・・。 鏡筒はΦ230mmの回転装置付きの鉄板を丸めたもの。あちこち錆が出ていますが、清掃・コンパウンドかけで問題なさそう。必要に応じて再塗装っと・・・。 写真には写っていませんが、ファインダーはガラスが曇っています。洗浄後、ベンガラで表面を一枚剥くしかないかぁ・・・。 接眼部は36.4mm⇒24.5mmの昔のタイプ。ピッチが合えばBorg等で変換。ピントノブを回すと、ベアリングやデルリン滑り材等でごまかしている現代のものとは異なるなめらかな動きで精度の良さを感じます。 そういえばASUKOのΦ16cm鏡筒も同じようでしたのでこの時代の高級鏡筒は真面目に作られていたのだなぁ・・・と感じます。 主鏡ですが、"S.S.K.M687 1965 FL1606mm" 斜鏡"S.K.F(?)749"の記載があり、Sherwood氏分類によると、幻レベルの木辺鏡です。番号と年代のグラフ(当方調査結果)が合い、字体からも間違いなさそうです。 主鏡のメッキは相当やられていますが、向こうが透けて見える程、酸化されて薄くはなっていないようです。斜鏡は洗浄でそのまま使用可能。 本格使用するには主鏡は要再メッキですね。ただ、メッキ厚で精度が悪化する(それほどの精度という事でしょうか?)との情報もあるのでまずはそのまま観てみようかと・・・。 4枚めの写真は、当方の所収する比較的大口径な銘鏡(池谷鏡 Φ21cm)を搭載するFRP鏡筒との比較。西村鏡筒の方が焦点距離が長いので20cmほど長いです。 因みに池谷鏡はFL1263mm、木辺鏡はFL1606mm。池谷鏡はコメットシーカーでしょうか?偶然ですが、鏡の製作年は両方とも1965年です。 ゆっくりと再生しようと思いますので、生温かい目で見守って下さいませ! m(_ _)m ペコ
|
|