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今月の収穫?夏の虫? 投稿者:
原 投稿日:2011/08/07(Sun) 23:48 No.6503 |
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
ガラクマ(管理人) - 2011/08/09(Tue) 22:14 No.6505 |
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原さんに合いたい!って原村ってくらいですから(?)ラブコール聞こえませんでしたか。 見事な奇襲作戦で、トラトラトラは関西ならではというアッパレさです。 コロナド、私も欲しくなってきました。 |
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
原 - 2011/08/10(Wed) 22:24 No.6506 |
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研修が無ければヘロヘロと東進していたはずです。仕方ありません。そして、お宝はライバルが不在のときに出くわすものです。
コロナド、以前よりずいぶん安くなりました。でも、あの種の蒸着多層膜フィルターは寿命があります。私のデイスターフィルター(ティルト型)は製造から20年?して寿命が来ました。普通は10年くらいと言われているようですが、前のユーザーがきちんと保管していたのか?私が乾燥BOXに保管し続けたのが良かったのか?とりあえず20年程度生き続けました。写真はお亡くなりの様子です。。。何かムラが生じています。蒸着面がモコモコに変形?剥離?異常が発生しています。 完全に見えない訳ではなく、部分的には見えますが。。。 同様な劣化はコロナドでも発生します。初期型で対物レンズ前の蒸着膜が劣化したジャンクは見た事があります。
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
(^0^)コメト - 2011/08/11(Thu) 02:52 No.6508 | |
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こんなになったの良く見るんですが、どうしてか?って考えると夜も寝られん。。 (あんまし寝ないが、、笑) 高いもんですし、こうなるメカニズムと言うか、生成過程を知りたいと思ってます。 世間では下処理が悪いとか言ってるようですが、ほんとうだろか?
私的にはガラス基材の上に誘電体膜なんかをコートすると、お互いの膨張率が 違うので温度変化には弱いのかとも。。又は、水分の影響かとも? また、多層にすると益々加速してしまうのかとも思ふ。
板違いかもしれんですが、ご存知でしたら原さん、ご教示下さい。m(_ _)m 原因が少しでも分かればこれから役立つ処置も思い付くかも、、 |
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
原 - 2011/08/11(Thu) 07:02 No.6509 |
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寝苦しいので4時起きで木星を見たら・・・曇ってる・・・
結論言っちゃうと原因は「全て」です。
<設計と成膜> 蒸着膜の材料は低屈折率側ではSiO2、MgF2、CaF2。高屈折率側ではTiO2、ZrO2あたりが主に使われます。もちろん熱膨張係数や基本物性は異なります。 上手に蒸着するメーカーは温度管理やガス導入量、蒸着レートの最適化で膜間の残存応力を減らして耐久性・信頼性を上げています。いい加減なメーカーだと初期の光学特性は立派でも寿命が短く、すぐに剥落します。膜をつけるだけなら「機械を買えば誰でも出来ます」が、耐久性まで確保するとなると、蒸着装置が同一機種でも個性があって、バックデータを相当取らないと駄目です。 タッチパネルみたいな打撃が無数に加えられる製品では顕著で、簡単に作れると思い込んで新規参入したメーカーはことごとく撤退の憂き目に会いました。層数が増えると何が原因か?要因解析が不可能に近くなるので大変です。 Hα用の多層膜の膜数は設計にもよりますが100層くらいいってるんじゃなかろうか?(金属薄膜を一部で使うと透過率は下がりますが膜数は減らせます。分析しないと中身は分かりません。。。)
同じ蒸着でも用いるエネルギーが高いほど緻密な膜になります。単に加熱して飛ばすだけではクラスター化・微細結晶化して膜の内部に界面が多数残り、散乱が生じたりクラックが入って破壊します。昔のコーティングで逆光に弱いもの。。。例えばタクマー135mmf3.5のジャンクレンズを黒い紙の上に置いて上から強い光で照らすとレンズが青白く散乱光を発しているのが見えます。透過率は高いけど、膜質が多結晶で散乱が多いのです。同じSMCでも最近のものは全く見えません。格段と技術進歩しています。欠陥が少ないほどきっかけ・・・応力集中する場所・・・が無いので丈夫で長持ちです。テレビューの反射コートなんかはツルツル・ヌルヌルした表面で平滑です。 最近では先にTiやSiを成膜しておいて、後から酸素イオンを叩き込んで酸化膜にする方法もあります。この方法だとアモルファスな膜でX線回折でも結晶格子は見えず、電子顕微鏡で見てもツルツルです。さわってもツルツルヌルヌル。
<下地処理> 有名なところではTSの白化しやすいコート。ハードコートは蒸着前に被着体を300度程度まで加熱します。そうしないと表面に物理吸着した水やガスが取り除けません。でも300度まで加熱すると降温過程で割れる事があり、歩留まり低下します。熱膨張係数の大きなガラスはリスクが大きいです。レンズの精度に悪影響する場合もあります。しかし、これを嫌って低温処理すると天罰覿面!寿命が短く、強度が出ません。 現在、アルゴンガスでスパッタリングして表面を削り飛ばしてから蒸着する方法があり、低温でも問題なくなりました。蛍石でさえ蒸着できるようになったわけです。
<水分> 高温多湿の日本の環境は人間にとっても、精密機械にとっても過酷です。無かったら無かったで、もっと困るので仕方ないのですが。。。水は浸透力、移動速度の速さ、加水分解。。。色々とやっかいな性質があって難物です。私のフィルターもガラスでサンドイッチして周囲を接着剤で封止しているのですが、進入を止められなかったようです。(OLED:有機ELも水が大敵で封止材料やバリアー層の開発で世界中で競争です。あれくらい強固な保護をすれば・・・寿命は延びたんじゃなかろうか???)
と言うわけで、私のフィルターは乾燥剤入りのBOXで保管しておりました。それでどれだけ寿命が延びたのか???肝心なところが不明です。(笑) |
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
(^0^)コメト - 2011/08/11(Thu) 19:50 No.6511 | |
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原さんありがとうございます。m(_ _)m
やはりと言うか、それほど。。と言うか奥の深い分野のようでつ。。 気分的にはやれるだけやって、後は結果を10年単位で待つ、、の心境でしょうか?(^0^;
やれるのはやはり乾燥剤の封入と温度管理、後は汚れの除去でしょうか? 使った後の手入れの比重が上がるようで、神経を使うとこは他の器材以上と思います。8^0^) |
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
呑 - 2011/08/20(Sat) 10:04 No.6522 |
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部屋を片付けていたら古いカレンダーの切れ端が出てきました。 たしか子供が使っていたカレンダーだったような??? よく見ると この望遠鏡は・・・・ 望遠鏡マニアには嬉しすぎます。
コクリコ坂からに出てくる天体望遠鏡を書いたアニメーター 参考にしてほしいものですね。
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Re: 今月の収穫?夏の虫?
HAL - 2011/08/21(Sun) 08:14 No.6523 |
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ジブリというと自動車をはじめとして「身の回りの道具」の描写が異常なほど精確なイメージがありましたので、 『コクリコ坂から』の望遠鏡の不正確さにはいささか驚きました。前作の『借りぐらしのアリエッティ』では 赤道儀がきちんと描写されていましたので、なおさらなぜ?という感じです。 モデルとなったのはグリーンのカスタム経緯台だったように見えましたが、三脚は高橋っぽかったし…
単に資料がなかっただけか?それならガラクマさんのサイトを参考にすればよかったのに^^; |
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