[掲示板へ戻る]
[過去ログメニューへ戻る]
ゴラァといわれそうな質問スレ
- [1] ガラクマ(管理人) - 2005/09/01 00:00
- 恐縮です。消え入ります。。と初めにとりあえず、謝っておきますが。
ここの板にお集まりの方々は、みなさん夫々の分野に相当お詳しい方々。
この年になって。。とか、初歩的なことを忘れてしまい聞くのは恥ずかしい、とか日頃、なかなか聞けない質問。BBSにお集まりのご親切な方々に聞いてみましょう。
きっと、長年の疑問が解けるはずです。
遠ざかって忘れている管理人が一番必要なスレだったりして。。
- [2] ガラクマ(管理人) - 2005/09/01 00:26
- 先日から、考えてたことがあります。
たぶん、光学の基礎知識があれば、すぐ分かることだと、思いますが、申し訳ありません。
忘れました。。というか、初めからそんな知識は無かったんではないか。といわれそうですが。
質問1 集合望遠鏡
10cmF10の球面鏡が2枚あります。それをくっつけて並べ、一つの斜鏡、接眼部に集めます。
この望遠鏡の見え方はどれくらいでしょう。
例えば、二重星の分解。2枚の鏡の軸線を二重星の中心を結ぶ軸線と合わせると、20cmF5球面鏡よりはマシ。わずかに(同)放物面面鏡に劣るってとこまで行くのでは。。と考えますが。すいません。計算、シュミレーションできません。
20cmF5の放物面と球面との誤差に比べ、10cmF10の鏡を放物面に近似させた位置に配置させたほうが、エラー(誤差)が少なくなると思います。ついでに副鏡、スパイダーの位置、方向もできるだけ2枚の鏡にかからない様に配置すれば、回折も軽減できるはずです。
まんまと、私のわなにかかった皆さん。ご意見お待ちしております。
- [3] じゃんく王 - 2005/09/01 00:32
- 20CmF5の球面鏡から切り出した2枚の10CmF10鏡ということになるんではないですか?つまり回折なんかのことを考えると元の20Cm鏡のほうが性能は上回ると思いますが。
- [4] コメト(^0^) - 2005/09/01 01:42
- MMT(マルチミラーテレスコープ)の考え方ではないでしょうか?
マウナケア山頂のは直径2mだかの放物面鏡を7枚配置し、内6枚は円周上に並べて共焦点とし、
大きな6mクラスの望遠鏡の性能を近似しようとした計画だったようです。
これのシミュレーションのパターンは光軸中心にスルドイ輝点を持った6を倍数とするヒトデ型の
の回折となるのではないかと思え、かなり以前(10年以上前)に発表されていたと思いました。
ジークさん、多分、良くご存知かと。。(^0^)
目的が中心分解能を重視していると思え、普通の望遠鏡のような広視野(数度)には出来ない
のでしょうが、この例のような小型の望遠鏡には別の可能性がありそうです。
一つは数枚の鏡を離して設置出来ることから、その離す距離を大型の鏡と等価に出来ることで
例えば一つの恒星の光を干渉させて恒星の大きさを計算で求めるとかは古くはパロマーの5mで
行われた記録があります。この時は2枚の平面鏡を5mの鏡筒?先端に数m離して取り付けて並べ
、恒星の直径を測ったとかです。
放物面上に球面を配置すると結果的には球面鏡を傾けて使うシーフシュピーグラとかの光路と
同じとなり、この例ではこれの短焦点なものの2枚反射鏡式として良いのではないでしょうか?
Fが20位以上ならかなり実用となるらしいですから、これの2枚式の結像、見てみたいです。
まだ合成する数が2枚なら調整も保持もなんとかなりそうで、パロマの苦労を思えば楽かもです。
スバルのような補償系が出来ればき沢山の鏡を合成できるかもしれんナと思ってます。
余談)
ハワイの7枚鏡MMTは中心の一枚を計画のかなり進行した段階まで存在忘れていたとかです!(驚)
この中心鏡、目的は一種の光学基準とかで、集光とかには直接関与しない筈です。
まんまと柄熊一匹殿の別の罠に嵌ったようデス。但し、私はどこまでもアマチュア。。(×_×;
- [5] 原 - 2005/09/01 21:11
- ええっと、10cmf10鏡を隣接させ、接点の箇所を原点とすると、原点より5cm離れたところが最も面積の大きなゾーンとなります。原点より10cm離れた所は原点近傍と同様に面積が非常に少ないと分かります。
丸い20cm鏡の場合は最外周の面積が大きいのは分かると思います。で、ようするに仮に軸外し放物面2枚で組んでも最外周の影響が非常に小さいので分解能は20cmには遠く及ばないと定性的に理解できます。
並んだ方向のみ分解能が良くなりそうですが、10cmf10球面を傾斜させると物凄いコマ他の収差が出ます。「パソコンお助けスレ」で紹介したLensCalにデータを入れると曲率半径=-2000 有効径=100 口径=100 Theta=-1.44(1.44でも可) と入れると、クラゲのような姿が見えます。このような場合、2枚組み合わせても逆クラゲが重なるだけで改善はほとんど見込めません。(重なって回折像の改善が見込めるのは、光路長差が1波長以下が目安です。光路長差が大きいと幾何光学的に光線追跡したスポットダイアグラム焦点像だけでおおよそ議論できます。クラゲは「古スコ広場」に画像アップします。)
有名なMMTは各光学系の焦点面が傾斜して一致していないのが欠点で、ピントがあうのが視野中心だけの狭視野です。制御系にも問題があったのか?いつの間にか大きな薄ミラーの1枚鏡に交換されています。でも歴史的経緯から名前はMMTのままです。(羊頭狗肉!)すばる以後、薄ミラーを能動駆動する方式が実用となっているので極端に大きなミラーを狙わない限りは1枚鏡で済ませた方が実用的なのでしょう。EUが100m鏡なんて計画を持っていますが、これはタイルみたいな集合体が電波望遠鏡のような感じでセットされるようです。
電波望遠鏡のように完全に画像を干渉させ、解像力を高めるには結像の合成が非常に難儀です。離れた望遠鏡同士を恒温のトンネルでつないで合成を行う案や、宇宙望遠鏡(ハッブルの改良型)数台をリンクさせて地球型惑星の探査に使う案などは計画として見たことがあります。
- [6] ジーク - 2005/09/01 23:12
- はーい.出てまいりました.
和光方面の某研究所の方々と一緒に集合鏡方式や干渉計方式の望遠鏡を検討したことがありますが,位相調整がとっても大変ですね.
ワイハのKECK望遠鏡では,いろいろとやっていますが,曲技に近い世界です.
VLAタイプのY字並びの光学干渉計の実験装置の成果を学会で見たことがありますが,位相制御をオンした瞬間にボヤけた像の解像度が上がるのが誰の目にも明らかでした.
観測目的では,デコンボリューションや光軸回りの向きを変えた観測の積み重ねで回折の影響を演算処理によって低減するのが一苦労でしょうが.
- [7] ガラクマ(管理人) - 2005/09/01 23:17
- じゃんく王さん。お久しぶりです。コメトさん。原さん。ありがとうございます。
アマチュア用、小口径にマルチミラーの出番があるかと、昔から考えておりました。自作望遠鏡、変り種って感じでも、私は見たことありません。
やっぱり。駄目かとは思っておりましたが。原さんご紹介のクラゲをみて納得いたしました。
実は、最近このHPが検索にかかり、激しく思い出したわけです。
http://www.shimadzu.co.jp/products/opt/products/mir-01-1.html
クラゲの芯近傍に集まる光束反射面以外をマスクしても、駄目でしょうね。。
ああ。やっぱりダメですか。。
ありがとうございました。
- [8] ガラクマ(管理人) - 2005/09/01 23:36
- ジークさん。こんばんわ。
さすが、経験からのカキコ。実感がわきます。
ありがとうございました。
(入れ違いで、申し訳ありません)
- [9] ガラクマ(管理人) - 2005/09/01 23:48
- 質問2 です。
5cm7倍双眼鏡。瞳径7.1mm。普通の人の瞳孔はそれ以上開かないので。それ以上の集光は無理。。って解、ないのでしょうか。
ガラス材、空気の屈折率の差を利用して、全反射光と透過光を重ねて。5cm7倍×2.7.1mmの瞳径にぶち込む術はないでしょうか。。
これも、考えたらできるのではないかとの疑問を払拭できません。
これまた、無知の私を笑ってください。同じ疑問お持ちの方もいらすのでは。。
- [10] ジーク - 2005/09/02 00:26
- ガラクマさん,
光ファイバの束(円錐台形のヤツ)を対物レンズの焦点面に置けば,出来ると思います.但し,解像度は,ファイバの太さで決まってしまいます.
- [11] コメト(^0^) - 2005/09/02 02:51
- 流石!みなさん神様に等しい方ばかりでど偉くハイレベルな回答になってマス!
んで、私のぼやけた回答の訂正1)
原さんのスポットダイヤグラムの如く、中心は実用的なスルドイ集光になりません。
私のぼやけた回答の訂正2)
6の倍数で回折が見えるのではなく中央集光に関与出来なかった光線が6方向に尾を引くのでした。
私のぼやけた回答の訂正3)
光路形式はハーシェル式に近く、そちらがガラクマ殿のこの時のご希望ではなかったかと思えます。
して、瞳径の拡大?は例によって開口合成の光学系を考案することになり、光量不変の法則を考慮
する必要があります。合成式では同じ瞳径に同じ光源の光を増やせない。。となりではないかと。。
思いますが、かいつまんだ説明はこの時間の我が脳味噌にはきつく(なら回答しなけりゃイイん
ですが興味が先行してしまい。。ゴメン)多分、要領を頭脳明晰な方に委ねたほうがスッキリと。。
ハーフミラーはその名の通り分割=入光も半分だし、ファイバスコープも開口大きくても出口に
辿り付くまでに内面反射で幾何光学的に反射角だんだん大きくなって光、出て来るのだろうか。。?
ああ、やっぱりまとまんない!でも折角タイプしたんでカキコさせてね。火星見て寝よ。ヾ(ーー )
- [12] ジーク - 2005/09/02 12:21
- テーパー型のファイバ束を用いると各ファイバーへの入射光の方向分布に対して、出射光の方向分布は、束の直径に反比例して広がってしまうかも知れません。(一本一本のファイバーがテーパ形状になっているため)
そうすると、ファイバーテーパによる倍率低減を行うと、瞳径が広がってしまって、瞳径7mmでの有効最低倍率の低減は出来ないですね。
対策案としては、一本一本のファイバー端にマイクロレンズを仕込んで、出射光の方向分布を絞ってやることが考えられます。
誰か、そういう物、作ってぇー。。。
- [13] 原 - 2005/09/02 18:51
- テーパーでは無いのですが、インテンスクリーン(光ファイバーを束ねて固めてスライスした物)を焦点面に置いてみたことがあります。これをやると射出瞳が無くなって、紙に書かれた像をルーペで見るのと同じになります。つまりアイポイントの影響は激減します。でも低倍率の月くらいは良いのですが、高倍率や暗い天体では素通しに負けます。本来、射出瞳の径と位置に絞り込まれて送り出される平行光線が、大きく拡散している為です。一部の顕微鏡では飛蚊現象を防ぐために同じ仕掛けが用いられていますが、これは光源側を強力にすることで解決しています。
テーパーファイバーを使って集光しても、拡散による損失(人間の瞳に入らないで周囲に散る光線)の方が大きい事が問題でしょう。この種の光学系は出射側の光の広がり角が大きくなるのが特徴で、入射側がF5(±6度)だとしても、出射側は簡単に±90度に到達します。作図して光線追跡をやってみると出射面側で臨界反射条件に達して出射できないケースが発生することに気が付きます。このような場合には出射光は全方位に等方的に出ていますから、フレネルプリズムなんかで瞳位置に集光しても焼け石に水です。(残念)
他にも液浸型アイピース(コンタクトレンズ一体型!)やビームスプリッタで合成とか、色々考えたのですが、結局は人間の瞳の絞りと網膜までの距離から得られるf値(?)以上には明るくできないと理解しています。
- [14] ジーク - 2005/09/02 19:15
- >出射側は簡単に±90度に到達します。
±90度ですか。 それでは、全く逆効果ですねぇ。
確かに、光ファイバーを使ったオブジェでは、ファイバー端が、どっちから見ても光っていますからね。
ウーン、残念。
結局、一旦、電気信号に変換してやるしかないですね(それじゃ意味ないって!)。
- [15] ガラクマ(管理人) - 2005/09/02 22:51
- やっぱ。じょうごで水を集めるようにはいかないみたいですね。
私の頭に浮かぶような案は、100年以上前にお釈迦になったようなものかもしれませんが、それすら分からないので、無知をひけらかす様でお恥ずかしいしだいです。
ただ、みなさんにはご迷惑はなはだしいかもしれませんが、私としては悶々とする疑問を解いていただいてありがたいことです。
そんでもって。古スコに、幼稚な重ね合わせ光学系をUPしました。
最適な設定でも、やっぱ100%以上はダメでしょうか。。
- [16] ジーク - 2005/09/03 21:02
- ガラクマさん,
調べているうちに,いろいろと面白い課題が解ってきました. 特許も2つほど,思いつきました.ガラクマさんの問題定義に感謝です.
- [17] ガラクマ(管理人) - 2005/09/03 22:23
- ジークさん。どんなの?教えてってお願いしたいところですが、公開しては特許になりません。みなさん。楽しみに待ちましょう。
わたしは、この手は専門ではないのですが、以前、ウエハ状の転写(繰返し)パターンの2つを顕微鏡視野で重ね合わせ、2つのパターンに切れ目なく交互に光を当て、片方のパターンしかないもの(=欠陥、異物)が点滅し、目視で判別しやすくする簡易欠陥検査顕微鏡を技報に載せたことがありますが、特許まではいきませんでした。
1を知って10を知る。さすがジークさんです。
- [18] コメト(^0^) - 2005/09/04 09:42
- 流石!ジークさん、転んでも(転んでないが)タダ起きないの何かのサガですナ。
私も旅行したり、出張したり、時には今日の朝みたいに(堂平天文台とか行って来た)運転暇な
時フツフツと考える癖、付いちゃいました。安全運転どこ吹く風では危険ですガ。。(→o←)ゞ
仕事の話しでは悲しいのですが、こうやって考案した特許(実用新案含む)私も幾つか持ってます。
苦しい時は天文界からの好運の女神が微笑むこと多く、応用ではすぐそこに頭行きます。
ガラクマ殿の考案はかなりのヒントをくれ、これなど頭の片隅にしまい込んで置くと、その内
応用例出て来ると思ってます。それを元に大もうけ出来る機会があったら“レトロ望遠鏡博物館”
に多少の寄付などさせて頂きたく。。。(オイオイ!勝手に開館スナ!)×_×;
脱線しましたが分野の違う方の発言、大変参考になります。
ところで、運転中に思い出しました。アッブネー!;゚Д゚)
一番星さんご紹介の古老殿の趣味、イラストにこんなの↓ありました。
http://www.asahi-net.or.jp/~uu3s-situ/PageMill_Resources/image832.gif
「光が粒なら可能かな?」なんて馬鹿なこと思いました。これぞ“天文ジョウゴ”そのもの?
この頃、一番星さんとこのお孫さんの発想と言い、ライフルスコープの対物部分と言い、
何かジョウゴとか徳利とか円錐の形状に引かれるものあります。皆さん如何?
大抵の方は丸筒とか☆型見ると意識がそこ行く気がしてます。どおヨ?(^_^;)
[前画面へ戻る]