最初の天体望遠鏡の広告
昭和2年9月号の「科学画報」から
最初の・・・と書いてしまうと間違いになると思いますが、手に入る範囲で探し出した最初と思われる雑誌広告が昭和2年の下記の広告でした。日本での天体望遠鏡は大正の昔から生産されていた筈なので、これのほかにも広告はあったのかも知れません。然し、この広告も相当に古い方だと思って載せてみました。
この広告を見て、どんな感じを受けるでしょうか。奇妙なことに、この時代の広告には最も重要な筈の対物口径の数字が記入されていません。下記の機種の口径は多分40ミリ(30ミリ?)程度だと思われるのですが、明示してありませんので推測するほかありません。又、40円という価格が現在ではいくらに相当するのか、それもはっきり知りたい気がします。
それにしても....「奇跡的の廉価」「優秀なる能率」「見よ此の驚くべき能率」「之れ天文学民衆化の急先鋒也」・・・このような文言を見ると本当に時代を感じます。更に、この写真からは分かりませんが、「庭園三脚付」「アイピース微動装置付」といった珍しい表現も見られます。 販売店の住所は「東京市神田区・・」と、これも今では耳なれない住所表示になっています。
もし、この製品が新品のままどっかから出てきたら『お宝』として法外な値段が付くかも知れませんね。