東京光学創立時の8X25双眼鏡
東京光学が設立されたのは昭和7年です。設立と同時に生産されたのが「双眼鏡モナーク」でした。機種は、6X15 6X30、8X21,
8X25, 12X35, などです。設立時から更に昭和20年つまり終戦までには、上記機種のほか「レノックス」(6X20.6X24,6X25など)「エルデ」(6X30)これらのブランド機種も生産されました。日本光学が主に帝国海軍の御用達であったのに反し、東京光学は陸軍を主力にして発展してきました。従って東京光学の双眼鏡は地上戦用が多かったので小型の機種が目につきます。一方、日本光学の場合は御承知の通り
7X50、つまり50ミリ口径の大型双眼鏡が海軍の主力となっていました。
上記の双眼鏡は、昭和7年設立時から20年までに生産された「モナーク8X25」---それだと断定している双眼鏡です。トプコンにはそれ以外の8X25は見あたりませんので断定は正確な筈です。
なおカバーにはNo。76364と刻印されてあります。ケースには所有者の名前らしく「北村」の文字が読めます。