織り姫星の里 新庄市・
新庄市の真上を「織り姫星」が通る

 新庄市は山形県の北東部にある人口4万あまりの県内中堅都市です。古くから交通の要所として栄えてきました。現在は最上地区最大の生産消費都市として目覚ましい発展を遂げています。

 平成8年3月29日 新庄市に宛てた手紙

 「突然このようなお手紙を差し上げて大変失礼かと思いましたが、何卒お許し下さい。--(略)--いろいろ調べものをしているうちに、七夕の織り姫星が新庄市の真上を通っていることに気がつきました。空の上をどのような星が通過しようとも別に珍しい事でもないような感じがしますが、じつは大変稀な事で、このような事例は日本国中新庄市だけです。勿論、単なる星であればいくらでも事例はありますが、有名な星の場合は青森の北端をアンドロメダ星雲がかすめて通っているだけです。但しこれは星雲ですから厳密には星ではありません。とにかく有名な星となったらこれだけです。
 どうしてそうなるかと申し上げると、新庄市の緯度が38度45分、一方織り姫星の赤緯(これは地上での緯度に相当します)が38度44分、この数字が殆ど同じだという事からきています。唯、同じ緯度には新庄市以外にもいろんな町村が並んでいてそれらはすべて同じ資格を持っていることになりますが、見渡したところその緯度の上には新庄市のほか町らしい町は見当たりません。結局、この特権を宣言して行使出来るのは新庄市だけと申し上げてよろしいかと思います。
 日本は地理的に北の方に位置しているのに反して、有名な星の多くは天の赤道上に多い--その事がこのような事例をもたらしている理由になります。
 尤も、そう申し上げても地球は回転していますので、いつも織り姫星が新庄市の真上に停止しているわけではありません。地球の回転につれて毎日動きます。然し、どのように回ろうとも一日に一度は間違いなく新庄市の真上を通過します。これがポイントです。真上に来るのは季節によって違ってくるのですが、旧盆、つまり毎年8月7日には21時丁度に真上に来るようになっています。
 町興しにこの希有な事例をお使いなられたらどうだろうかと、勝手な文面を差し上げた理由がそこにあります。

 山形県には、夏、花笠踊りがあります。大変な盛況であることはこの地でも聞き及んでいます。但し、賑わいのあるのは県庁所在地である山形市だけだと推察するのは間違いでしょうか。この事は秋田の竿灯、青森のネブタ、すべてに於いて言える事で、周辺町村はなかなかそれらの祭りの恩恵に預かれないのが実情なのではないかと考えるのですがいかがでしょうか。

 七夕の本家は仙台だとなっていますが、それはおかしな事です。仙台の七夕にはそれを是とするいかなる理由もありません。本来なら新庄市が本家本元になって然るべきものです。然し、そう言っても現実はいかんともしがたいものがあります。仮に、新庄市で新しく七夕の町として町興しをやるべく計画するとした場合には、ちょっと違った視点に立って考える必要がありそうです。どのような視点に立つかそれは市民総意のアイデア如何で決まると申し上げてよろしいでしょう。

ともあれ、町興しのポイントとして「織り姫星」の根拠を利用しないテはないような気がします(途中省略)-----
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 ももなく市役所の担当者の方からFAXを頂いて、以後、いろいろと長い話し合いを持つことになりました。                                  

            活字になった「織り姫」情報 何点か、、、

 こんな・いいもの・めっけ(新庄市のタウンページ)より。
 琴座・ベガ
   ”七夕の織り姫星”が
       新庄の真上に!
 
市役所に一通の手紙が届いた。それには、七夕の織り姫星が新庄の真上を毎日通過しているとの事であった。
 「空の上をどんな星が通ろうとも別に珍しい事でもないような感じがしますが、実は大変稀なことで、このような事例は日本国中新庄市だけ。-----(内容は最初の手紙と重複するので省略)
 織り姫星は日本全国どこでも見れるが真上に見えるのは新庄市だけである。新庄市のまちおこしは「山形新幹線新庄延進」「昔かたりのきこえるみち」「情報誌たらすこ?」などと、今回の「織り姫星のまち・新庄」誕生?で[まちおこし]もこれからますます面白くなってくるような気がする。

 織り姫星を真上に見よう
 7月7日 23時12分
 8月7日  21時10分
 紙などで筒を作り、仰向けに寝てその筒を真上に向けて見る。一等星だから良く見えるはず。

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「真上通る織り姫
まちおこしに」

平成8年6月18日
朝日新聞山形版の紹介記事

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新庄市の夏祭りで配られた「七夕祭り」のチラシ
かなり豪華なもの 平成8年夏

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朝日グラフに載った「織り姫」
平成8年7月12日

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山形新聞
平成8年7月5日


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新庄市の市報に載った「七夕の星」
見開きA-3サイズの片面

その夏の新庄市は「織り姫星」の話題で盛り上がったようでした。



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