光学機器

世界のカタログパンフレットから
面白そうなモノをご披露します。
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1994年 韓国

 韓国には沢山の天文関係の雑誌が発行されています。これもその中の一つです。表紙にビクセンの天体望遠鏡が堂々と掲載されてあります。大変名誉な事だと有り難く拝見していますが、掲載されてあるのは別にビクセンのみならず、日米の天文雑誌に載っている各社の製品が大なり小なりどの雑誌にも同じように載っています。雑誌そのものの中身も日米雑誌のコピーに近いもので構成されているようです。

 世界中で天体望遠鏡をメーカー規模で生産しているのは、現在でこそ大量生産による中国製も出現していますが、1994年前後では日米くらいのものでした。韓国の実力ですれば容易に生産が可能だったと察しられますが、小規模生産となると、現在の中国も同様ですが得意ワザにはなっていません。隙間産業といわれるだけに、それが可能になるためには隙間生産に対応出来るだけの名人芸やら、知識と技術と商才がトータルにインクルードされた特異才能を持った経営者などが必要とされます。-----それが可能になるのには、かなり長いキャリアーとそれを受け入れるだけの社会的なニーズが存在しなければなりません。不幸にも、日本はドイツ同様に戦争によって好まざる形で会得したと言えるのかも知れません。



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