参考ー1

35mm級CCDカメラ用テレセントリックレンズ

 テレセントリックレンズは通常CCDカメラと一緒に使用する事になりますが、最近の傾向として、Cマウント対応のCCDカメラではなく、特殊なカメラか、叉は35mmカメラ級の高密度受光素子CCDカメラ、これらが増えて来た感じがします。カメラはどうあれ対応は可能なのですが、問題はテレセンレンズ系の後端から素子までの距離、つまりフランジバックが長くなっているので対応に苦慮するという事です。
 通常のCCDカメラでのフランジバックは約17mmなのに反し、大型CCDカメラの場合は約50mm前後が多く、この場合はテレセンのアイピース側のレンズにはそれをクリアーするだけの長いアイリリーフを持つレンズ系が必要になりますが、特殊カメラはあくまでも特殊なサイズを保持しているので、共通したフランジバックを持つレンズ系の製作には無理があります。新規設計では解決しません。

 ----という事で、それならば当初から装着してあるカメラレンズをそのまま接眼レンンズとして利用する事は出来ないか、と、そのアイデアをもとにして作り上げたのが上の写真の100mm径テレセントリックレンズです。(現物は国立の大学院に納入)勿論、カメラレンズは全くそのままでは使えませんのでカメラレンズの前に補正レンズを入れてあります。補正レンズと云ってもそもそものカメラレンズの設計値が分かりませんので、推定によるアバウトな補正レンズを研摩し装着してあります。従って、特別に厳格なテレセントリシテイやミクロンオーダの全面分解能を要求されても対応出来ません。然し、面積のある物体やコンマ以下ミリ程度の検視の場合には予想以上の結果を得る事が出来ました。
 35mmカメラ級のCCDカメラによるモニター観察、叉は35mmカメラで銀塩写真撮影、いずれの場合でもバッチリ決まっています。
 加えて、市場価格からは考えにくい超低価格で出来るのも絶対的な強みになっています。因に、上記の補正レンズ入り100mm径テレセントリックレンズは一式約20万円で納入させて頂きました。


参考-2
イメージインテンシフアイア用撮影レンズ

イメージインテンシフアイアに接続して観察するためのレンズ一式の写真です。但し、イメージインテンシフアイアは手許にありませんので通常のCCDカメラを装着した仮の写真として写してあります。
 この製品は先方さんの指示に従って作り上げた3種類の用途別ラインアップとして揃えてあります。然し、どのような仕組みで使われるのか定かではありません。参考までに、この製品の試作費用(レンズ・金物含む)は約40万円でした。
 ともあれ、レンズ使用のあらゆる光学器機の製造は大抵可能だと申し上げておきます。何事によらずご相談下さい。



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