怪しげ御三家筆頭
パノップ光学 サービスセンター
 70年代、私が中学、高校時代に3B、ダウエルと天文雑誌に怪しげなモデルを展開したパノップ光学。
怪しげなメーカーが幅を利かしていた当時でも、一頭抜きん出た怪しげオーラは特別です。



パノップ光学?
 パノップ光学は1975年に、いきなり天文雑誌の広告が載り始め、それ以前のことはよく知りません。当時すでに30年の輸出実績があり、満を持して国内販売開始!ってな感じの振れこみでした。
 当時は自作部品を 主に通信販売で売る会社。眼鏡屋の店先で手にとって見れないだけに噂、憶測を呼ぶ怪しげメーカーとしてダウエル(成東商会)、スリービーチがありました。
 そこにパノップ光学。遥かに凌駕する怪しげでした。だいたい当時、素性が分かりませんでした(今でも、よく分かりません)。ただ、右のパンフレットがヒントになるのではと考えております。
 古い小さな望遠鏡を集めていると「Topic」という銘のあるものが、よく手に入ります。カートンと同じ小口径反射。エイコーと同じ小口径屈折。そのうちの一つに右の印が押してありました。
東和光器はLO-MAXシリーズなどエイコーと同じものを輸出メインで売っていた会社だったと思います。ただ、Topicブランドのものとの共通性は、特徴の無い小望遠鏡モデル゙のところしかありません。お詳しい方、ご教授お願いいたします。
今も看板に残る怪しげの余韻
 時の旅人さんが見つけてきてくれた今のパノップ光学です。
いや〜、今はどうされているか是非とも知りたいところですが、とりあえず看板があっただけでも素晴らしいです。
 そこで、どれだけ怪しかったかというと、いきなり〜20cmまでの反射経緯台、当時としては製作の難しいと思われていた15cmのカセグレイン、その上なんとマクストフニュートン型まで、当時のケンコー似の最低レベルと思われるチープな架台に載せてきたことです。
 値段は80年前後で、20cm反射経緯台が13.5万円。15cmカセ赤道儀14.5万円。魅力はないことはありませんでしたが、相当ハイリスク(というかリスクのみでリターン無し)が誰が見ても明らか。
パンフの誤植?も多く。たとえば、一つのパンフのなかに「株式会社パノップ サービスセンター」「株式会社パノップ光学サービスセンター」「株式会社パノップ 光学研究所」の表記がありますが、どうみても一つしかないようで、そういうパンフを信じろというのも酷な話です。この看板を見て思い出しました。


 意外とおしゃれなマーク

当時のパンフレットから
15cmカセグレイン赤道儀
KFT-150DX

D=150mm、主鏡Fl=600mm、合成Fl=1800mm
(主鏡口径比1:3の表記。どっちだ??)



 驚きのマクストフニュートン(有効径11cm、ミラー径13cm)と15cmカセ。
マクニューと15cmの赤道儀は微妙に違います。よく見ると軸が太いですよね。太いほうは触ったことがありません。この赤道儀の問題点は赤緯微動がめちゃ弱く、風が吹くとバネが負けて勝手に動いたりします。また、バランスが三脚中心から大きくずれるので、こけやすいです。少なくとも前者は対策できてないと使えません。
 光学系は確認しておりませんが、まったく期待できません。F8とかのミラーもボケボケなのに、短焦点ミラーとか凸面とかが満足に磨けているとは当然思えません。たいへん興味があります。ピント結んでいるのでしょうか?