オズマ80   8cm屈折経緯台
D=80mm Fl=910mm
 いや〜。出てきた時は、これから全ての望遠鏡はこの形になるのかと思った程、うなずいたデザインでした。
ビクセン光学の元気いっぱいの時期の傑作。オズマです。
 
   
(野球アニメに出てきたオズマは”巨人の星”が見えたようですが、この望遠鏡では見えません。)
 架台、鏡筒バンドがそのままでも、オズマ型にすることでいろんな口径に対応できます。迫力も満点です。
BORGなんて、まったくオズマの思想ですよね。

 ただ、ご覧になってすぐ分かると思いますが、トップへビィーです。カスタム型経緯台の上下軸のボルトは固めにする必要があります。緩めだとお辞儀してしまいます。
下の写真のドライバを置いているところが、バランスを取れるポイントです。鏡筒バンドも幅広くとらないといけないので、重心から大きくずれたところで、鏡筒を保持しないといけません。
口径80mmと下側の鏡筒内径60mmからして、鏡筒を切り返す位置はもう少しレンズ側にできたはずです。ただ、この位置でしたら接眼部の移動が少ないのはいいですね。
 架台 (カスタム型経緯台)
 おなじみカスタム型経緯台です。35年以上変わらぬデザイン、傑作経緯台です。
ハンドル、クランプの手が込んでおります。アルミから削りだしたものです。タカハシのアルミハンドルはびっくりするお値段。量産モデルというよりプロトのような手の込みようです。
 この経緯台はコピーもたくさんあるようで、私の買ったケンコー製のものはフリクション不足で、どんなに閉めてもおじぎをしてしまいます。
 左側がオズマの、右がカスタム6Mのもの。本来同じ物でOKなんですが、年式の違いがわかります。架台のマークも違います。
 ただ、架台の基本部分は全く変わってないようです。

 対物レンズ、セル部
 ビクセンの8cmFl=910mmのレンズは良いです。短焦点ぎみの焦点距離のアクロマートのイメージを抱いてみたら、どの個体もびっくりするほど良く見えます。最近のものより、80年代以前のもののほうが良く見えるとの話もありますが、昔のものしかありませんので、比較できません。
 特徴のあるセル部。鏡筒の中にすっぽり納めて、横からネジで止めてあります。他に見ない構造です。筒の外径は100mm、レンズ径は83mmですので、なかなか作りにくいですよね。
 
 固定は3本、長穴でずらせるようになってます。光軸調整の機能を果せるかは?です。ニュートン自作セルでよく見たタイプです。錫箔、でかいです。
 
 セル自身は固定式。なぜか表面処理の後、削った跡があります。組んだ後、筒に入るように削ったのでしょうか?

 鏡筒、接眼部  銘板
 時期が近い鏡筒(全てFl=910mm)を並べてみました。
一番上はタイタンT型、一番下はカスタム6M(ポラリス-2もタイプ同じです)です。タイタンの鏡筒は外形100mm、オズマの太い部分と同じです。細い部分は外形63mmカスタム6Mと同じです。
 接眼部はオズマだけがスリワリタイプです。

ファインダー脚、左カスタム6Mは、最近まで共通のタイプです。ケンコー及び中国製も同じ奴です。タイタンは特殊です。オズマは右上にファインダーが出ます。変わっております。左目対応でしょうか?
取付け部以外も微妙に違います。ファインダー、なぜが外観は似てる6×30mm、6Mのみケルナーと思われる視野角45度くらいの接眼レンズ付です。オズマはラムスデン35度くらいです。繰り出し長さはほぼ同じ。最近のもののような延長筒がついております。

 
ラベルの違い。上はオズマ。中はカスタム6M、下はPOLALIS-2(8M)たぶん、上から古い順だと思います。POLALIS-2の合格証にはお馴染み原さん(といっても掲示板の原さんではないはず?)の記載があります。