ミザール スバル型 アルコア型 2007.02.12
68mm屈折経緯台 60mm屈折経緯台

 実はこの経緯台の存在は数年前、天文に復帰する時に完全に忘却の彼方にいっておりました。
この経緯台を改めてみて、そのメカニカルな美しさにファンになってしまいました。
特に強固な訳でもなく、バランスもセンターから外れ、使い勝手がいいというわけでもないですが、旧車のエンジンのメカを美しいと思う心で、とにかく機能美を感じる美しさです。
 ミザールさんに先日お邪魔して、この春先はミザール特集です。
左がスバル型(D=68mm,Fl=1000mm屈折経緯台)、
右(手前)はアルコア型(D=60mm,Fl=1000mm屈折経緯台)です。

ビクセンのカスタム経緯台のほうが僅かに早かったかと思いますが、その後出たこの経緯台のほうが、明らかに美しい。
 これは、当時の両社の望遠鏡全体に持つイメージでした。機能を合理的に形にしたビクセン。ミザールは憧れを形にしてくれました。
例えば、鏡筒の長さ。ビクセンは屈折だと延長筒でドロチューブを長くすることで、反射だと接眼部より先をカットし、仕舞長、振り回し易さの機能を向上させておりました。
ミザールの筒は屈折も反射も長い。これが、かっこよさ。子供の憧れを呼ぶステータスになっていたのは明らかです。
 それは意図して狙っていたものと思います。その後のカイザーがそれを如実に物語っているものと感じます。
この経緯台は、両軸スプリング押しネジ方式の微動付き、鏡筒ネジ止め方式です。
この型をアルコア型と呼ぶ時がありますが、実はスバルのほうが、ずっと前に売り出されていたのです。

三脚

保管状態 上のネジを外し、伸ばします。 ネジを元の穴に入れ直します。 3本とも伸ばします。 三角板を差込、ボルトを絞めます。
 折りたたみ式の三脚です。ネジでしっかり絞めると、直脚に近い強度が出ます。明らかに普通の伸縮脚より軽さの割りに使える三脚です。
これを実現するために、三脚台座の穴は貫通式。三角板は着脱式です。ボルトを外してしまわなくても、不恰好ではありますが、立てておくことはできます。うまく考えられておりますが、簡単さは今ひとつ。
ただ、軽量機には向いているように思います。

その他の各部

スバル型
鏡筒はニューアポロと同じものです。私のは後期型6倍ファインダーのものです。
初めの写真のように、中古で買ったとき不思議なほど汚れておりました。工場かどこかで組んだまま保管されていたのでしょうか?
車のワックスで綺麗にしようとしましたがダメで、コンパウンドを使おうかとも考えましたが、いい具合の汚れ具合なので、そのままにしておきます。
レンズは綺麗です。
アルコア型
ミザールの6cm鏡筒は、ず〜っとほぼ同じです。塩ビとプラの超軽量のもので、68mmに比べ圧倒的にチープなものです。
 セルもプラスチックで振ったらレンズがカタカタいいますが、横からリングを止めているので、うまく絞められません。
ファインダーも最悪。視野角は20度以下。月と明るい星しか見えません。オールプラのシングルレンズ。でおもちゃのようなものです。これでも無いよりはマシですが。。。
後日、このファインダーはアクロのちょっとマシなものに変えられましたが、鏡筒は赤道儀にのったトリトン型も同じでした。
ただ、ず〜っと立派なカートン、ケンコーとそう見え味が変わらないのは、イメージからして不思議です。

 アルコア型にはあの架台は十分ですが、鏡筒が架台に負けております。

カタログ

 

スバル型
1973 1974 1975 1977
発売は1972年だったでしょうか?Newアポロ型に4年ほど遅れます。この年Newアポロは45,000円。いい価格設定ではないでしょうか?ただ、私はこの頃は赤道が欲しかったです。
分解能:1.85”は実測だったら凄いです。分かりません。

分解能の表記が1.85”から1.71”に変わっております。
写真を変えてます。かっこよく見せたいアレンジでしょうか。 ファインダーが変わっております
アルコア型
1977 1980
アルコア型は案外新しいものです。発売は1976年でしょうか(←この部分は分かったら変更します)。1975年までのカタログには載っておりません。
また、寿命も短かったようで、SP型赤道儀とともに現れたK型経緯台にバトンを渡しました。正味5年ほどしか売られて無かったとは、イメージとだいぶん違います。
焦点距離が1000mmもあるし、2本足脚、白のフードで大きく見えます。これがミザールの作り方です。
なんと、数年後にはミラージ型となり、ファインダーが大型になり、定価42,000円。特価34,000円はお安いです。
 このモデルは限定?。短命でした。
みなさんからの情報



上板2丁目さんのスバル型

(古スコ070208)

 機材も、バックも美しい写真をいただきました。titanさんから譲っていただいたとのことです。