パノップの看板機種
FYT=130 13cm反射赤道儀
 やっとパノップの程度のいいフルセットをゲットしました。看板娘?FYT=130です。
FYTの後に‐(ハイフン)ではなく、なぜに=(イコール)なのか分かりませんが、カタログにそうなっているので、そうしておきます。さて、その元気であっけらかんのデタラメさをご覧あれ。
                                                              2005.03.26 ゲット
FYT=130  ? (FYT-130)  D=130mm Fl=1000mm 反射赤道儀
 
 ゲットできた時、こんなに嬉しかった望遠鏡はありません。ほとんど周りで持っている方はおりませんでしたし、実物を見たことがありませんでした。
 送ってもらった当日、仕事で帰ったのが11時過ぎ。嬉しくて、すぐ開封。鏡を洗って、光軸調整。急いで組んで木星を見ました。
期待通りの見え方。やっぱりのアイボリーのぼけたボールが浮いていた。気流とかの問題ではなく、焦点内外像といっても、どこが芯かも分かりませんし、のどのイガイガのような星がピントノブに合わせ、形が変わるだけです。大満足の観測結果!やっぱり
期待を裏切らない素晴らしく最低の見え方です。ダウエルに落胆した私にとっては、パノップも同等以上に見えないはずと思っていても、実際確認するすべがありませんでした。約30年ぶりの念願がかなった瞬間でした。気がついた時には2時をまわっており、次の日しんどかった覚えがあります。

 ところで、現物とカタログ写真、大きく違うところあります。ウェートです。3Bの廉価企画モデル「グレートビクトリー100」と同じく、
標準でウェートが足りません。前の所有者は足したんですね。大きさが違います。大きい方を足したようですが、今の状態でいっぱいいっぱいです。結局4割くらいの重量しか付いて無かったんですね。
 

   当然ながら主鏡は青板。私のはミラーの汚れはありますが、使えないほどではありませんでした。反射の中古は、ミラーがボロボロで再メッキ必要な場合が多く、まったく形だけの置物になってしまう場合が多いのですが、これはラッキーです。
セルは普通です。紙の詰め物があります。

 当時の望遠鏡の普通な感じの筒先からの写真。
接眼部は繰り込むと大きく光路に入ってきます。
筒は、歪んでおります。凹んだんではなく、初めからと思います。もう一本持っている、15cmも同じです。ダウエルのほうが筒はずっときれいです。
 斜鏡径はギリギリです。ちなみに15cmは2mm程不足しておりました。

 このタイプの赤道儀は三脚中心と重心が大きくずれてしまいます。
特に、望遠鏡の重量が増すとウェートも増やさなければならず、重量のある望遠鏡には向きません。北側にちょっと押したり、三脚を持って持ち上げようとしても北側に転びそうになってたいへん危ないです。
 天文雑誌で良く似た赤道儀を使ったケンコー11cmのレポートでも8cm(反射?)くらいまでではないかとの酷評がありましたが、まったくです。
 特に赤緯微動の構造がよくありません。タンジェントスクリューの作動アームが短すぎです。13cmとなると大きなモーメントがかかりますが、短いアームと弱いばねで、完全に負けております。バネを押し方向に回すと、ビヨーンって行き過ぎてしまいます。バランスが崩れていたり、風があったりすると、押しネジの位置まで帰ってきません。最悪です。
いいとこ6cm屈折までの赤道儀です。


 ただケンコーに良く似たこの弱い赤道儀ですが、パノップのは別に勾玉状の金具、大きなギヤ?(ハンドルにも見える)、短いハーフピラー状の首と特徴豊かです。
 これらは面白すぎるので、MDと合わせて別途ページUPいたします。
私の三脚は断面が(○)の形のヤツです。
当時はあちこちで見たタイプですが、(、)の部分が薄いです。
仕上げは比較的丁寧で、塗りも上等です。
長さは長すぎ、屈折共用です。